音楽の発展と成熟には新たな才能を見つけ育てるものの存在は必要不可欠である。
70年代、80年代はテレビ局が中心となりスター誕生が有名だ。これはどちらかといえばタレント、アイドル寄りの人達の発掘で、ミュージシャンといえばやはりヤマハだったのではないだろうか。

ヤマハって有名だけど一体なんの会社なの?
そう思ったのは僕だけではないはず。
ヤマハは創業者の山葉寅楠さんという人がオルガンの修理依頼を受けたことをきっかけにオルガンの製造から始め事業を拡大。ピアノや電子楽器などのさまざまな楽器製造を中核とした企業グループです。また、グローバル・ブランドとなっている発動機部門ではバイク、スクーターも製造しています。
昔から若者、コンシューマーに寄り添った企業だったことが判ります。

ヤマハ音楽振興会は、ポプコン(ヤマハ・ポピュラー・ソング・コンテスト)、TEEN'S MUSIC FESTIVAL、MQ(ヤマハ・ミュージック・クエスト)といったアマチュア参加のオリジナル曲応募のオーディションを開催した。
そして、中島みゆき、谷山浩子、長渕剛、チャゲ&飛鳥、あみん、TOM★CAT、坪倉唯子、小森田実、辛島美登里、西脇唯など数多くのアーティストを輩出。
ポプコンを出身地とするアーティスト、入賞してのちにアーティストになっている方は非常に多く、名も知られていますから興味があればwikipediaで確認してみてください。
ちなみに僕の大好きな大江千里さんはポプコン関西大会に参加されてるものの落ちたそうです。

僕らの世代はといえばミュージック・クエストですよね。有名どころではaiko『ひまわりになったら』や椎名林檎『ここでキスして』で入賞しています。

ミュージック・クエストの黎明期の話。
第1回日本大会グランプリとなり、第1回世界大会でグランプリとなりメジャー・デビューだけをして活動を終えたという幻の歌手 早川美和さん。
デビュー作『Blue Gray』は1992年(ビーイング系全盛前夜)ポニーキャニオンから発売されているが、AARD-VARKレーベルを使用しているので原盤はヤマハ。当然の如くProduced by YAMAHAクレジット入りである。リリースはこの一枚。
このころのヤマハは上手く新人が発掘できず、久松史奈はヒットしたものの他はパッとしなかったんだよね。レコード店でサンプルCDを配ってプロモーションした宇井かおりさんなんて全く売れませんでしたからね。

橘いずみ、篠原美也子とか服部祐民子とかその系統のアーティストはいたけど、早川さんという人も化けたかもしれないなあなんて。
こののちしばらくして鬼束ちひろがヒットしていることを思えば惜しい才能だったような気がする。
きっと世の中には才能を発揮しないまま、そっと眠らせてしまう人もいるのだと思う。

余談…早川さんは96年頃に大型新人としてMCAビクターからデビューした小谷美紗子に系統が特に似てるような気もしなくもない…。『嘆きの雪』や『見せかけ社会』は名曲。



POPCON Remastered BEST【Blu-spec CD2】
Various Artists
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
2017-05-03



時代の変化で、YouTubeやSNSで自分を表現して売り込むことができる現在では、もしかしたら通用しない手法なのかも知れません。
でも長年に渡りヤマハが見つけた未知の才能はたしかに音楽業界を盛り上げてくれたことは間違いありません。そのことにはひとりのリスナーとして感謝を申し上げたい。