REBECCA Compilation Album
The Best of Dreams
FITZBEAT / CBS/Sony Group, Inc.
1990年8月1日発売(CD : CSCL1473)

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Executive Producers : 稲垣博司 (CBS/SONY). 草野昌一(SHINKO MUSIC)
最高1位・52.4万枚

TL

1. ウェラム・ボートクラブ (Single Version)
(作詞:木暮武彦、有川正沙子・作曲:木暮武彦)
(C) 1984 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1984年4月21日発売の1stシングル。
side B 『夢幻飛行』
初期メンバー木暮武彦氏作曲。木暮氏とチエカジウラさんの間にできた子供が女優の杉咲花さんなのだそう。初期の曲は男性コーラスが目立つ。
from 1st Al『VOICE PRINT』(最高47位、3.8万枚)


2. ヴァージニティー (New Remix)
(作詞:宮原芽映・作曲:土橋安騎夫)
(C)1984 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1984年11月21日発売。srde B 『黄金の日々』
この曲の歌詞の解釈で女の子とじっくり話したことあるのよ。
二人とも女の子の処女喪失を歌ってるっていうのは一致したんだけどね、作詞家さんが非常に抽象的に想像力を掻き立たせるような書き方をされているので、アイテムの解釈では若干意見がズレました。
真っ白な君のドレス=白い時の長さ=処女
赤いワイン=血液、飛行船=男性器(ペニス)
風つつ窓を開けた=破れた処女膜、自由に飛んで行く蝶々=死ぬ、などなど。
聴くものの想像力を掻き立てるようなこういう歌詞を書ける作詞家ってもういないかもね。この歌詞にしても宮原芽映さん以外本当の意味はわかりはしないけれども。
from 2nd Al『Nothing to Lose』(最高38位、7万枚)


3. ラブ イズ Cash
(作詞:NOKKO, 沢ちひろ・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1985年4月21日発売の3rdシングル。srde B 『恋するおもちゃ』
アレンジのポップさが際立つ人気曲。マドンナさんの『Material Girl』に似てると言われている。というか似てる。
from 3rd Al『WILD & HONEY』(最高8位、30.4万枚)


4. フレンズ
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1985 Nippon Television Music Corporation SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1985年10月21日発売の4thシングル。最高3位、30.7万枚。日本テレビ系『ハーフポテトな俺たち』主題歌。side B 『ガールズ ブラボー!』はキュートなNOKKOだよ。
レベッカのシリアス系NOKKOが冴える代表曲。1999年には『フレンズ 〜remixed edition〜/ Maybe Tomorrow』がフジテレビ系ドラマ『リップスティック』の主題歌としてシングル化&リバイバルしており、世代を跨いで知名度が高い。最高6位、25.7万枚。
from 4th Al『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』(最高1位、95.6万枚)


5. プライベイト・ヒロイン
(作詞:NOKKO, 沢ちひろ・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
キュートで小悪魔的感じもNOKKOの魅力だったのかなと。どうでしたかお兄さんたち。
from 4th Al『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』


6. ボトムライン
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
メロディーと歌詞に一体感があってなんか気持ち良い。
1985年12月8日にはリミックス・シングルとして別バージョン発売。最高6位、11.8万枚。
from 4th Al『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』


7. Maybe Tomorrow
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1985 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
最高傑作といわれる大ヒットアルバム『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』のサブタイトル・チューン。
どこか不安げでそれでいて力強いNOKKOのボーカルを迫力のあるドラミングが後押しする。こんなにもドラムが主張している曲ってそうそうない。後半はドラムに引き込まれてゆく。


8. RASPBERRY DREAM (Straight Remix)
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1986 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1986年5月2日発売の5thシングル。最高4位、21.8万枚。side B 『Motor Drive』、2002年版はカップリングに『Tatoo Girl』

9. WHEN A WOMAN LOVES A MAN
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1986 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
from 5th Al『TIME』(最高1位、74.4万枚)

10. CHEAP HIPPIES
(作詞:NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1986 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
S&Gっぽいイントロが印象的。風刺の効いたストーリー性のある歌詞が面白い。
1987年2月26日にはリミックス・シングルとして別ヴァージョンを発売。最高12位、6.7万枚。
from 5th Al『TIME』

Oh! Cheap Hips
ハイスクールじゃ教えてくれない
Cheap Hips
先生よりあいまいな世の中にとまどう Angel


11. モノトーン ボーイ
(作詞:松本隆・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1987 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1987年4月22日発売の7thシングル。最高3位、15.4万枚。東宝映画『微熱少年』主題歌。
作詞が松本隆さんなのが気になりますよね〜。聖子用に土橋安騎夫が書いた曲がボツになったとかじゃないよね?まさかね。どう考えても聖子には合わないけど。
松本隆さんの映画の主題歌だったようです。


12. MOON
(作詞;NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1988 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1988年2月26日発売の9thシングル。最高20位、4.6万枚。
曲自体はマドンナの曲『Papa Don't Preach』に似てると有名ですね。
娘が月に見守られて不良少女になり、女になってゆく様子を描いています。
80年代の空気感にフィットしたんだろうね。
from 6th Al『Poison』(最高1位、63.1万枚)


13. Super Girl (Straight Remix)
(作詞;NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1989 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1989年9月15日発売の12thシングル。最高11位、4.3万枚。7th Al『BLOND SAURUS』(最高1位、47,4万枚)
トップガンのような爽快さを感じさせるエネルギッシュな曲。
歌詞にストーリー性があって楽しい。このフレーズはNOKKOにしか書けないよね。

女らしい控えめさを
男は最後に愛すっていうけど
幸せになった友達に
心から控えめだった
ヤツなんていないわ
ママになったオリーブ
相変わらずバイトで暮らしてるスーも
みんな牙をもった


14. LITTLE ROCK (New Remix)
(作詞;NOKKO・作曲:土橋安騎夫)
(C) 1989 SHINKO MUSIC PUBLISHERS
1989年11月22日発売の再結成前のラスト13thシングル。最高4位、11.3万枚。SONY ミニコンポーネントステレオ Liberty CMソング。
昔のソニーはソニーのアーティストをCMに使ってたよね。そう、それこそが本来のブランドの在り方。
他所ものを出しちゃあかんのよ。
女の子への応援歌だね。このころのレベッカは色々洗練されてる。
シングルヴァージョンはドラムとヴォーカルがちょっと違うけど、あちらのほうがバンドっぽい。

道ばたに おちてる星くずを
集めたら夢にとどくかしら
ため息まじりのくちびる


RV



オリコンオタクも入っていたワタクシ。
このアルバムがいきなり初登場してきて注目してました。
入り浸ってた音楽ショップの店員のお姉さんとお話しするようになって、今は何が売れてるの?と聞いた時、『圧倒的にレベッカだね、ベスト盤ね』そんな話をした直後続けざまに数人が買って行きました。
その店は高校が近くにあり、買っていくのはほとんど4つくらい上の高校生。
一体どんな音楽なのだろう?と興味を深めていました。
はい。その時はレベッカの曲なんて聴いたこともありません。それこそ美里とか千里周辺を聴いていた時期ですよね。やっぱりその頃ってEPIC含めソニー系のカタログはものすごく充実してますよね。
尾崎豊さん復活も90年だったし、米米とかも売れ出してたし、プリプリも然り。

このアルバムは初め先輩に借りてテープに録音して聴いていましたが、とても気に入ったので小遣いかき集めて新品で買いましたよ。
音楽ショップにお願いして初回盤のハードケースのやつを取り置きしてもらってたんです。
結構じっくりと聴いたと思います。
初めて聴いたときからNOKKOのボーカルや歌詞からは危うさ、湿り気、はかなさみたいなものをとても感じました。当時の僕にとっては、むしろそれが気持ちよかった。
キーボードを主体にしたバンドサウンドというのも、ストライクゾーンですしね。
曲を好きになり過去をたどりたいと思っていたのだけど、このベスト盤が解散するための置き土産ベストだと知った時は妙に悲しい気持ちになったものです。

選曲はというと、余計なものを排除して完璧に知名度の高い曲が並んでますよ。要点押さえられてるなぁと感心してしまいます。できたら『VANITY ANGEL』も入れて欲しかったが。
レベッカの聴き始めは絶対これが良いと思う。
これに対して『The Best of Dreams another side』というのも出ていて、こちらに入っていないシングルや人気曲が収録されていまふ。これも選曲は良いですよ。
というか僕はあっちのほうが好きなんだけどね。
いずれも4th Al『REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜』から4曲ずつ選ばれていて合わせて8曲が選ばれている。全10曲のアルバムから8曲ですよ。このアルバムが最高傑作といわれるのも当然と言えば当然なのかも。

『The Best of Dreams』シリーズをいっそリマスターして2枚セットでGTから販売してくれないかしら?ほら千里さんのスラッピーでやったでしょ?1と2をサンドしてリリースしたやつ。
のちに出たいくつものベスト盤たちよりこの2枚のほうが良いのよ。いや、ほんと。
シングルをコンプリートしたいという人は『ゴールデンベスト』も出ています。

NOKKOに憧れて熱狂していた元B級アイドル渡瀬マキ率いるLINDBERGが音楽シーンに離陸したのは1989年のことである。
1991年、レベッカ の解散が明らかになるその年に彼らは名盤『LINDBERG IV』を発表している。
そしてその2年後には、やはりNOKKOを追いかけてきたJUDY AND MARYのYUKIがシーンに飛び込んでくる。
NOKKOは渡瀬マキ的要素もYUKI的要素も兼ね備えてるハイブリッド仕様。だからこそ追いかけられる対象になった。
誰かが誰かの真似をして新しいものを作ることは決してパクリと斬り捨てられるものではない。YUKIがNOKKOの模倣をしていたとしても、それは純粋な憧れからの衝動ならば、オマージュともいえるのではないだろうか。
NOKKOはNOKKOだからね。先駆者だってみんなわかってるからね。80年代にアルバム95万枚ってものすごいこと。
YUKIもカバーするなどして憧れを形に残すなどしていたなら、行き違いにはならなかったと思うが。




個人的評価 ★★★★★★★★★☆ 9