MANISH 3rd Studio Album
Cheer!
ZAIN RECORDS
Distributed by J-DISC
1996年8月5日発売(CD : ZACL 1033)

ma3

Produced by BMF
Excecutive Produced by BMF, Masao Yoshida (TV Asahi Music)
Special Thanks to Yoshiroh Hosono (Stardust Promotion)
Yasutaka Kurata (TV Asahi)
最高7位・18.2万枚

TL

1. 煌めく瞬間に捕われて
(作詞:高橋美鈴、川島だりあ・作曲:川島だりあ・編曲:明石昌夫
(C) 1995 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

1995年2月20日発売の10thシングル。最高6位、44.8万枚。テレビ朝日系アニメーション『スラムダンク』エンディングテーマ。
タイアップ効果も手伝ってMANISH最高の売り上げを記録!ミュージックステーションにも出演。
両A面の『眩しいくらいに…』(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)は『complete of MANISH at the BEING studio』に収録された。

Guitars:鈴木英俊、Chorus:川島だりあ

2. イラナイ
(作詞:高橋美鈴・作曲:徳永暁人・編曲:古井弘人)
(C) 1996 Be Kikakushitsu

新曲。作曲は、のちにZARDなどビーイング系アーティストの楽曲制作で名を挙げる徳永暁人が、編曲は、のちにGARNET CROWのメンバーとして活躍する古井弘人が抜擢されている。
こういうタイプの曲はなかったので新鮮でしたね。
ベストアルバム『MANISH BEST Escalation』に収録された。

Guitars:鈴木英俊、Keyboards:小野塚晃、Chorus:生沢佑一

3. 風
(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里・編曲:古井弘人)
(C) 1996 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

新曲。『ゆずれない願い』とかそのへんのガールポップ、ロックの路線ですね。
シングルにしてもよかったかもしれないほど出来は良い。
ベストアルバム『MANISH BEST Escalation』に収録された。

Guitars:鈴木英俊

4. 眩しいくらいに…(Album Version)
(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里・編曲:古井弘人)
(C) 1995 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

両A面の10thシングル。三貴『ブティックJOY』CMソング。
作曲者の西本麻里によると、もともとはバラードとして作ったとのこと。
キーボード使いまくりのシングルバージョンとは大きく異なるバンド風アレンジになっている。
スーツを着込んでいい女気取ってみたり
慣れない言葉遣い 料理得意な振りして

子どもみたく舞い上がり はりきりすぎた
トキメキが大事でも 恋はそれだけじゃない

Guitars:鈴木英俊

5. せつない自由
(作詞:小田佳奈子・作曲:西本麻里・編曲:古井弘人)
(C) 1996 Be Kikakushitsu

アルバム向けの新曲。
こういうしっとりした曲をやることで、進化してゆくMANISHを具現化していたのかもしれない。
洋楽ファンから即ツッコミが入りそうなアレンジに関しては…オマージュってことでいいですか。(笑)

Guitars:鈴木英俊、Chorus:古川真一

6. この一瞬という永遠の中で
(作詞:牧穂エミ・作曲:西本麻里・編曲:葉山たけし)
(C) 1996 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

1996年1月22日発売の11thシングル。最高10位、8.8万枚。テレビ朝日系『NBA FAST BREAK』オープニングテーマ。
新生MANISHを掲げ、約1年ぶりに再始動。明石昌夫以外のアレンジャーが初めて編曲を担当している。
アメリカンロックの匂いをさせつつも、従来のサウンドを融合させている。
ジャケット写真では、これまでにないキツいMakeをしている。
カップリング『Best Friend』(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里、明石昌夫・編曲:明石昌夫)はアルバム未収録。

Guitars:葉山たけし、Chorus:高原裕枝

7. True Heart
(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里、明石昌夫・編曲:明石昌夫)
(C) 1996 Be Kikakushitsu

ジャズの匂いも漂わせたアダルトなナンバー。これまで全ての編曲を担当してきた明石昌夫が今回のアルバム用の新曲として唯一アレンジャーとして参加した楽曲だけにその意外性に驚く。
Guitars:鈴木英俊、Piano&Fender Rhodes:小野塚晃、Bass:明石昌夫、Drums:Denny Fonghelser、Chorus:牧穂エミ

8. 気まぐれな空
(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里・編曲:古井弘人)
(C) 1996 Be Kikakushitsu

初めて聴いた時、松田樹利亜みたいな感じだなと思った。いわゆるガールポップ、ロックの王道ですよね。こういう曲を書ける人たちになったんだなと成長を感じた。
Guitars:増崎孝司、Bass:徳永暁人、Drums: 黒瀬蛙一 、Organ&Piano:小野塚晃、Chorus:岩切玲子・高橋美鈴

9. 翼を探してる
(作詞:小田佳奈子、高橋美鈴・作曲:西本麻里・編曲:葉山たけし)
(C) 1996 Be Kikakushitsu

メランコリックで曇り空のような翳りを感じさせるナンバー。
Guitars:増崎孝司、Guitars:葉山たけし、Syn.Bass:小野塚晃、Chorus:高原裕枝・高橋美鈴

10. さよならLazy Days
(作詞:小田佳奈子・作曲:西本麻里・編曲:古井弘人)
(C) 1996 Be Kikakushitsu

これまでのMANISHにはなかった壮大なロッカ・バラッドになっています。
生のリズム隊の起用は実に新鮮で、今後ライブなども考えていたのかな?と想像させてくれる。
高橋美鈴のボーカルがまた一皮向けてエモーショナルな部分までしっかり表現されている。

Guitars:鈴木英俊、Keyboards:増田隆宣、Bass:徳永暁人、Drums: 黒瀬蛙一、Chorus:高原裕枝、高橋美鈴

11. 君の空になりたい
(作詞:小田佳奈子・作曲:栗林誠一郎・編曲:池田大介)
(C) 1996 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

1996年5月27発売の12thシングル。最高14位、12万枚。テレビ朝日系『トゥナイトII』エンディングテーマ。
UKテイストのポップ・ロックに仕上がっている。
両A面の『It's so Natural』(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里:編曲:古井弘人)、テレビ朝は系『'96 ル・マン24時間レース』テーマ曲。はベストアルバム『MANISH BEST Escalation』と『complete of MANISH at the BEING studio』に収録されている。

Guitars:鈴木英俊、増崎孝司

RV

MANISHの3rdアルバムで、スタジオ作品としては最後のものとなる。
1995年のシングル『煌めく瞬間に捕われて』がアニメ『スラムダンク』のタイアップに選ばれ、自身最高の40万枚クラスのヒットになった矢先、彼女たちの活動は停滞します。
その理由は発表されていないため、何とも言えませんが、この時期にそれまで全ての楽曲のサウンドプロデュースを手掛けていた明石昌夫がアレンジャーとしての仕事を激減させているのです。
B'zやZARDのアレンジからも手を引いています。結局1998年前後にはビーイングとの契約が切れて専属から離れ、エイベックスなどの仕事をするようになります。
そのあたりが何か関係があるのかなと思いました。

それまでのMANISHのイメージはキーボード、シンセを軸にした音作りでした。
今作では生ドラムを採用するなど、バンド寄りのアプローチも見せており、音楽性に幅が出てきていました。
もしかしたらライブでもやるのかな?なんて思いましたけど、残念なことに結局ただの一度もライブをすることがないまま活動を終了しています。

デビューから4年経過し、それでも今作も20万枚に近いヒットとなり、まだまだ可能性はあったと思うのですが、所属事務所スターダストプロモーションと制作会社ビーイングの協力関係が解消され、彼女たちは押し出されるように活動終了となりました。
おそらく本人たちがMANISHをやりたいと望んでも、スターダストプロモーションはそれを許すことはなかったでしょう。
スターダストとしては事務所を離脱したZARDという悪しき前例があるので、MANISHまで持っていかれるのは我慢ならないという感じだったのではないでしょうか?
その後、1998年に『MANISH BEST Escalation』を発売し、こちらも10万枚を超えるヒットになったものの、表立った活動がないまま消えました。

ファンとしては変化してゆくMANISHをもう少し見てみたかったというのが正直な気持ちです。
高橋美鈴さんのボーカル、西本麻里さんの作曲能力を思うとなおさらそう思ったのでしょう。
3枚のスタジオ作品はどれも出来が良く、今の若い子たちにも聴いてもらいたい作品群です。
アイドルとして割り切って売り出すのも潔いけれど、アイドルをアーティストとして成長させるという売り出し方が90年代流。
その確かな軌跡を彼女たちは残せたと思います。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9




MANISH Studio Albums
1. 『Manish
2. 『INDIVIDUAL
3. 『Cheer!』

未収録、カップリング
眩しいくらいに… (Single Version)
Best Friend
It's so Natural