川島だりあ Compilation Album
complete of DARIA KAWASHIMA & FEEL SO BAD at the BEING STUDIO
B-Gram RECORDS
2003年3月25日発売(CD: JBCJ-5009)
This Compilation : Produced by DAIKOH NAGATO

kawa

Sound Produced by MARCY NISHIDA #1
MARCY NISHIDA & DARIA KAWASHIMA #2,3,4
FUYUKI KURATA & DARIA KAWASHIMA #5
MARCY NISHIDA & FEEL SO BAD #6〜9
FEEL SO BAD #10〜16

最高273位・1075枚

TL

1. Shiny day
(作詞:川島だりあ・作曲:編曲:西田魔阿思惟)
(C) 1991 TV Asahi Music Co.,LTD

1991年4月25日発売の1stシングル。最高65位、1万枚。大塚製薬 ポカリスエット'91 CMソング。カップリング『Too late』

2. Don't Look Back
(作詞:作曲:川島だりあ・編曲:西田魔阿思惟、倉田冬樹)
(C) 1991 TV Asahi Music Co.,LTD

1991年12月18日発売の2ndシングル。最高63位、2.1万枚。テレビ朝日系『パリール・カップ'92』メインテーマ。カップリング『We'll Be Together』

3. Get it on
(作詞:川島だりあ・作曲:西田魔阿思惟・編曲:西田魔阿思惟、倉田冬樹)
(C) 1992 TV Asahi Music Co.,LTD

1992年6月23日発売の3rdシングル。テレビ朝日系『報道多(マルチ)チャンネル』テーマ曲。カップリング『Be with you』(アルバム未収録)

4. 悲しき自由の果てに
(作詞:作曲:川島だりあ・編曲:西田魔阿思惟)
(C) 1992 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1992年11月25日発売の4thシングル。最高39位、9万枚。関西テレビ系『ウーマンドリーム』エンディングテーマ。カップリング『CRAZY ALL NIGHT LONG』(アルバム未収録)

5. Crazy about you
(作詞:作曲:川島だりあ・編曲:倉田冬樹)
(C) 1994 Mediapulpo

関西テレビ系ドラマ『愛と疑惑のサスペンス』エンディングテーマ曲集より。
川島だりあの真骨頂ともいえる雄大なアメリカン・ロックナンバー。この路線で行けないこともなかったのに…。


6. Ready or not / FEEL SO BAD
(作詞:DARIA ・作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FUYUKI)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1993年9月20日発売の1stシングル。最高10位、1.7万枚。テレビ朝日系『JリーグA GO GO』オープニングテーマ。
川島だりあのサポートミュージシャンだったギタリスト倉田冬樹と意気投合し、新バンドFEEL SO BADを始動!キックオフを告げるこの曲は、これまで以上にハードになっているが、この時点ではまだ歌モノとして成立している。


7. Over the top / FEEL SO BAD
(作詞:DARIA・作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FUYUKI)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

『Ready or not』カップリング。テレビ朝日系『報道多(マルチ)ちゃんね』テーマ曲。最高64位、0.9万枚。

8. 愛されたいYEAH YEAH / FEEL SO BAD
(作詞:DARIA・作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FUYUKI)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1993年11月17日発売の2ndシングル。最高91位、0.3万枚。

9. KICKSTART MY HEART / FEEL SO BAD
(作詞:DARIA・作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FUYUKI)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

両A面の2ndシングル。CMソング。このシングルと1stアルバムまでのサウンドプロデューサーは西田魔阿思惟(西田昌史)はアースシェーカーのボーカリストで、だりあの初代旦那。

10. TOP OF THE WORLD / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FUYUKI)
(C) 1994 Be Kikakushitsu

1994年3月18日発売の3rdシングル。

11. 憂鬱な快楽 / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FUYUKI)
(C) 1995 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1995年2月8日発売の4thシングル。最高97位、0.3万枚。

12. オタンコナス / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FEEL SO BAD)
(C) 1995 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1995年11月27日発売の5thシングル。

13. いつも心にFIRE / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FEEL SO BAD)
(C) 1996 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1996年2月19日発売の6thシングル。

14. バリバリ最強No.1 / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FEEL SO BAD)
(C) 1996 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1996年5月20日発売の7thシングル。最高35位、10.4万枚。テレビ朝日系アニメーション『地獄先生ぬーべ』オープニングテーマ曲。FSB唯一の10万枚超えシングル。

15. 東京パワー / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI・編曲:FEEL SO BAD)
(C) 1997 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

1997年2月19日発売の8thシングル。アルバムタイトル曲をリカット。アルバム、シングル共に長女である美音&倉田冬樹の息子セイヤの後ろ姿となっている。

16. 大好きQUEEN 〜LIVE VERSION〜 / FEEL SO BAD
(作詞:作曲:DARIA/FUYUKI)
(C) 1995 TV Asahi Music Co.,LTD & Be Kikakushitsu

今話題のQUEENへのリスペクト&オマージュ楽曲。アルバム『ENDORPHINE』より。

17. NAVY BLUE 〜DEMO TRACK〜
(作曲:川島だりあ)
(C) 2001 NICHION,INC. & GIZA MUSIC,INC.

2001年10月3日発売の愛内里菜のシングル表題曲のデモテープVERSIONになっている。最高2位で12.7万枚と愛内里菜のシングルとしては最大ヒット。色がタイトルに入っている=カップリング用に作られたものだったが、タイアップが決まり表題曲となり、女子高生のカラオケの定番となる。

RV



愚直なまでに『ロック道』を貫いた女性の記録

川島だりあのデビューは1991年のこと。
デビュー前の1991年3月にはZARDの1stアルバム『Good-bye My Loneliness』に『女でいたい』『恋女の憂鬱』いずれも作詞、作曲提供しており、会社からの期待がかけられていたことが察せられる。
おそらく自身で歌うために作ったものであると思われるが、ZARDの楽曲において作詞と作曲を共に担当したアーティストは坂井泉水本人を除けば川島だりあのみとなっている。
この年は、他にもT-BOLANのデビューシングル表題曲『悲しみが痛いよ』や宇徳敬子(Mi-ke)の『きれいだと言ってくれた』などを作詞・作曲、Mi-keのシングル表題曲『む〜んな気持ちはおセンチ』を作詞提供するなどしている。

まっさらな新人としては、ものすごい活躍ですよね。ゴリ押し感ありますよね。
しかし彼女には『それ以前』があるのです。
なんと彼女、CBSソニーのオーディションをきっかけに、1986年に川島みき(本名は川島美香)としてデビューしているのです。1987年にはクラリオンガールにも選出されており、芸映に所属し作品を発表しました。
また、フジテレビ系『夜のヒットスタジオ』のバックダンサーDee-Deeに所属し、歌にダンスに青春を捧げています。
つまり、ソニーの優秀な制作スタッフが認める逸材であり、だりあ以前の5年でさまざまな経験を積んでいたのです。ソングライティングはCBSソニー時代からやってます。

1991年前後からビーイングに入ったのでしょうね。その経緯は明らかにされていませんが、『夜のヒットスタジオ』にはTUBEやB'zが出演しており、ビーイング創業者長戸大幸氏がDee-Deeで活動する彼女をスカウトしたのではないかと推測します。
そのあとが川島だりあの始まりです。

デビューから1年の間にシングル3枚、アルバム2枚発売するという新人らしからぬハイペースで作品を発表しています。
2枚目のアルバムがオリコンの左ページにランクインし、4thシングル『悲しき自由の果てに』がスマッシュヒットしたことで、その後が期待されましたが彼女が選んだのは、バックバンドのメンバー倉田冬樹と組んだハードロック、ヘビーメタル路線の新バンドFEEL SO BADのボーカリストDARIAとしての活動でした。

個人的には雄大なロックサウンドを演る川島だりあとしての活動に期待していたので、正直残念でした。
ちょうどヤマハの久松史奈、ソニーの橘いずみ、EPICの久宝留理子というようにロック系のアーティストが注目された時期で、受け入れられる土壌は出来つつありましたし、なんといってもビーイング系が敵なし状態の時だったので、なおさら残念でした。

ビーイング系全盛時代の彼女は、バンド活動以外は専ら作詞家、作曲家、コーラスを数多く担当しています。
作詞家としてはDEENの4thシングル表題曲『永遠をあずけてくれ』、作曲家としてはManishの最大ヒット曲『煌めく瞬間に捕われて』が大ヒットしています。
カップリングやアルバム曲では、ZARDやWANDSにも作曲提供しています。
ZARDファンに圧倒的な人気を誇る『あの微笑みを忘れないで』もその中の1曲です。
コーラスも数多くZYYG,REV,ZARD&WANDS featuring長嶋茂雄『果てしない夢を』、DEEN『翼を広げて』、大黒摩季『ら・ら・ら』などが代表作に挙げられます。

このコンピレーションはビーイングの企画モノのシリーズのひとつで、川島だりあとFEEL SO BADのシングルを中心に選曲されています。

2000年代に入り、ビーイングの中心がGIZA studioに変わったあとも彼女は、愛内里菜や上原あずみ、三枝夕夏などに楽曲提供を行いました。
中でも愛内里菜は2曲が10万枚超えヒットになっています。ボーナストラックとしてデモ音源が収録されている『NAVY BLUE』はそのうちの1曲です。

いま50歳前後の女性芸能人って、なんでだろう…夢を叶えるという意味では本当に人生賭けてるというか、真剣でしたよね。
アイドルとか女性タレントとかって当然、現代もいるわけですけど、幅を利かせてる某グループなんかは個としての魅力は薄まり、人生賭けてるという人は、おそらくいないのではないだろうか。
僕は夢見る女性は素敵だなと思うんですよ。

2019年2月、長年同志として歩んできたギタリスト倉田冬樹が癌で旅立ち、彼女は最期を見届けた。
行こうと思えば行けた道をあえて選ばず、己の信じる道を突き進んで行った彼女の足跡をたどってみてはいかがでしょうか。

個人的評価:★★★★★★★★☆☆ 8.5