小松未歩 3rd Studio Album
3rd 〜everywhere〜
GIZA studio / GIZA, INC. OSAKA, JAPAN.
MARKETED BY B-Gram RECORDS, INC. a Being Group
DISTRIBUTED by J-DISC, INC. a Being Group
2000年2月16日発売(CD : GZCA-1022)

komatsu3

Produced by ROCKAKU
最高5位・10.7万枚

TL

1. 最短距離で
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:古井弘人)
(C) 1999 NICHION,INC. & GIZA MUSIC, INC.

1999年5月8日発売の8thシングル。最高16位、3.7万枚。
近未来を思わせるダンサブルなリズムが初期を思い起こさせる。アレンジに池田大介を迎えたカップリングの『My destination...』は今作には未収録。


2. BEAUTIFUL LIFE
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:葉山たけし)
(C) 2000 TV Asahi Music Co.,LTD & GIZA MUSIC, INC.

アレンジを担当したのはビーイングの伝説のアレンジャーの一人である葉山たけし。
昔から葉山さんが突如担当することになると、たいていがシングル候補になるんですよ。
もしかしたらこの曲も数奇な運命を辿った曲だったりするのかもわかりません。
テレビ朝日系『やじうまワイド』テーマ曲。
休みの日はつまらない 愚痴っても
生きて行けば 諦めることとかもあるから
もう少し自分のこと 大切に生きて
あなたの痛み全部 汲み取って上がられるから


3. As
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:葉山たけし)
(C) 2000 GIZA MUSIC, INC.

ビーイングの伝説のアレンジャーの一人である葉山たけしがアレンジを担当。
全体的に打ち込みで構成されているが、そこは経験者。
軽くなりすぎず程よいロックサウンドを聴かせる。


4. 風がそよぐ場所
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:古井弘人)
(C) 1999 GIZA MUSIC, INC.

1999年6月30日発売の9thシングル。最高9位、5.3万枚。CBC・TBS系テレビアニメーション『モンキーターン〜円盤石の秘密〜』オープニングテーマ。
初期の小松未歩を連想させるフォーマット。歌唱がクールで個人的にお気に入り。古井先生のトラックもこなれてる感がある。
カップリングの『elephant』の収録は見送られた。


5. sickness
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:葉山たけし)
(C) 2000 TV Asahi Music Co.,LTD & GIZA MUSIC, INC.

やはりアレンジャーの経験値は大切。
軽くならない、重くならない、そこを見極めたロック。


6. No time to fall
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:古井弘人)
(C) 2000 GIZA MUSIC, INC.

のちの小松未歩の王道となるタイプの曲の先駆け。

7. Holding, Holding on
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:古井弘人)
(C) 2000 GIZA MUSIC, INC.

このアルバムでよく見られるロック調の中でも、ガレージっぽい匂いを漂わせているのがこちら。少しユニークな歌詞が楽しい。

8. BOY FRIEND
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:古井弘人)
(C) 1999 GIZA MUSIC, INC.

シングル『さよならのかけら』カップリング曲。この曲も、その後の小松未歩さんによくありがちなフォーマットになる。せつなさがチラリ。

9. さよならのかけら
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:古井弘人)
(C) 1999 TV Asahi Music Co.,LTD & GIZA MUSIC, INC.

1999年3月3日発売の7thシングル。最高位、5.9万枚。テレビ朝日系『PAKU2グルメんぼ』エンディングテーマ曲。
この作品を以て、ほぼ小松未歩用の新興レーベルAmemura O-town Record / Spoonfulからのリリースは終了。その後ビーイング大阪の新拠点GIZA studioに移籍することになる。歌詞がせつないけど、ユーミンの『DANG DANG』の影響を感じる。
あの子と友達になるわ 会えなくならず済むのなら
ドアの外で 凍えそうで 何も感じなくして


10. 夢と現実の狭間
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:尾城九龍)
(C) 2000 GIZA MUSIC, INC.

アルバム用の新曲。愛内里菜のシングル作品で強烈なアレンジを披露したことで、一部のリスナーから熱狂的な支持を受けた尾城九龍を起用。
尾城が得意としているダンサブルな質感ではなく、これまでの小松未歩には見られなかったエバーグリーンの質感を纏っており、個人的には深く感心した。


11. 雨が降る度に
(作詞:作曲:小松未歩・編曲:尾城九龍、北野正人)
(C) 2000 GIZA MUSIC INC.

アルバムのしめくくりは、荒井由実のような素朴な深みが染み渡るスロー曲。
アーティストとして大きな未来を感じた1曲だったな。
こんな美しい町に暮らせたら
転がる石コロも宝物
河原の辺で手をつないで
長く伸びる影を 追いかけて行こう


RV



小松未歩、記念すべき3rdアルバム。
デビュー前より数々のアーティストに楽曲提供し、それらを大量セルフカバーするなどクリエイター的な活動が目立っていた彼女が、ほぼ総て自分自身のために制作した曲で構成されたオリジナルアルバムである。
ビーイング大阪の再編が進み、小松のために立ち上げられたレーベルもGIZA studioに機能を統合することになり、今作よりGIZA studioからの発売となった。

1stアルバムではビーイングの伝説のアレンジャー明石昌夫のカラフルな調理が印象として残り、2ndアルバムではDEENのアレンジなどで名を挙げた古井弘人が受け継いだ。
そして今作はビーイングもう一人のレジェンド・アレンジャー葉山たけしが参加。
突き詰めたポップからロックまで多彩なアレンジを聴かせてくれる。

また、愛内里菜のアレンジャーとして一部のファンから熱狂的な支持を受けた尾城九龍を起用し、これまでの小松未歩の世界観にはなかったエバーグリーンな質感を引き出している。
売り上げという意味では、残念な結果になってしまうのだけど、個人的には3rdアルバムが好きなんですよね。

ジャケットとかタイトルとかマイラバを意識してますけど、本質的には音楽性も余り近くはありません。

個人的評価:★★★★★★★★★★ 10


 

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