MISIA 1st Studio Album
Mother Father Brother Sister
BMGジャパン株式会社
1998年6月24日発売(CD : BVCL-807)

▼カタログ
・SACD:2003年12月3日発売(SACD:BVCS-24010)BMGファンハウス

msa1

Total Produced by Haruo Yoda
最高1位・約258万枚

TL

1. Never gonna cry! strings overture
(作曲:編曲:松井寛 & 鷺巣詩郎)
Produced by 松井寛 & 島野聡
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

アルバムの幕開けを告げるインスト。『K.I.T』へのバトンタッチが絶妙でライブに訪れてるかのような気分になる。

2. K.I.T
(作詞:MISIA・作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

程よいグループ感と、のびやかで大空に突き抜けるかのようなMISIAのボーカルが心地よい。大好き!
エルセーヌCMソング。


3. 恋する季節
(作詞:黒須チヒロ、園田利隆・作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

『陽のあたる場所』のカップリング。
アコースティックを基調としたバッキングで一気にクールダウン。歌詞が良いんだよね。
世界中を敵に回して 絶対に絶命だって
君だけは 離さない きっと
試練の道も 僕にとって
なんてことないから さあ一緒に行こう


4. I'm over here ~気づいて~
(作詞:MISIA・作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

シリアス路線。J-Popでいうところの、わかりやすいR&Bにいちばん近い楽曲かなと。

5. Interlude #1
(作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生

次の曲への切り替えみたいな配置

6. Tell me
(作詞:MISIA・作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

UAが歌いそうな少しジャジーなR&Bテイスト。

7. キスして抱きしめて
(作詞:作曲:MISIA・編曲:島野聡)
Produced by MISIA & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

アルバム中唯一のMISIA作曲ナンバーでプロデュースに名を連ねているので、きっと特別な曲だと思う。
アコースティック・ギターに乗せて、恋愛中の気持ちの昂りを歌う。
相手の好きなテレビ番組ひとつでも気になってしまう、恋愛の魔力って面白いよね。


8. Cry
(作詞:MISIA・作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

ファンクでジャジーな味付けのR&Bナンバー。

9. Interlude #2
(作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生

インスト

10. 小さな恋
(作詞:MISIA・作曲:編曲:島野聡)
Produced by 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

メロディーがポップだけどリズムはR&Bチック。

11. 陽のあたる場所
(作詞:MISIA & 佐々木潤・作曲:編曲:佐々木潤)
Produced by 佐々木潤
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

2ndシングル。最高11位、22.3万枚。
アルバムの中でも重めなリズムの曲。ソウル系かな。


12. 星の降る丘
(作詞:黒須チヒロ・作曲:島野聡・編曲:船山基紀
Produced by 船山基紀 & 与田春生
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

ディズニーのアニメ映画の主題歌にでもなりそうなスケール感のあるバラード。
なぜ船山さんが選ばれたのか、謎である。
個人的な先入観かもしれませんが、船山さんってアイドル御用達ってイメージなんですよ。
のちに松本俊明を作曲に起用したりもしてるし、そういう人脈でもあったのかな?


13. つつみ込むように… (DAVE"EQ3"Dub Mix)
(作詞:作曲:島野聡・編曲:松井寛)
Produced by 松井寛, 島野聡 & 与田春生
(C) 1998 Rhythmedia Music Inc.

MISIAの名を世間に知らしめた1stシングル。12cm版最高20位、26.9万枚。8cm版最高11位、40.8万枚。

14. Never gonna cry!
(作詞:村上義之 & Tai・作曲:編曲:松井寛)
Produced by 松井寛 & 与田春生
Brass & Strings Arrangement by 鷺巣詩郎
(C) 1998 Universal Music Publishing LLC

『つつみ込むように…』カップリング。英語詞のソウルナンバー。
空白のあと、ジュニア・バスケスによる同曲のハウス系のリミックスがスタートする。


Never gonna cry! (JUNIOR VASQUEZ REMIX RADIO EDITION)
Remixed by JUNIOR VASQUEZ



RV

宇多田ヒカルを書いてから、こっちを先に書けばよかったと後悔したので、今回はMISIAの1stを取り上げました。

90年代後半の歌姫ブームは彼女の大ブレイクで本格化したといっても過言ではない。
メディアに出てこない神秘性も手伝って、とんでもない奴が現れた感が確かにあって、シングルが売れて、アルバムで完全にブレイクした。

セールスはダブルミリオン。
R&Bを味付けに使っているものの、そこに執着しているというわけではなく、MISIAというシンガーのボーカリストとしてのポテンシャルの高さを知らしめるかのような楽曲をチョイスし、全体的に丁寧な作りになっている。

僕が漠然と思ったのは、いわゆる演歌歌手のように基礎があって、歌が上手い人ってこと。
決して太いとは言えないけど、テクニックを持ってる人ですよね。

和製ホイットニーみたいな感じ?
偶然かもわかんないけど、MISIAもアリスタだったんだよね。
だとすれば、のちに出てくる宇多田ヒカルは和製マライアなんて見方もできなくない。
じゃあ倉木麻衣は?その流れでセリーヌって言いたいところだけど、倉木は魅力的な声ではあるけど歌唱力を売りにしているセリーヌに例えるのは難しい。誰か適当なアーティストいないかな?(笑)

余談、BoA(エイベックスが制作した作品)は和製のクリスティーナ・アギレラだと思う。アギレラの『Genie In A Bottle』のミュージック・ビデオ観てみてください!
あと倖田來未はMiSIAと宇多田ヒカルを巧妙にミックスしてエイベックスが売りだしましたが、思ったように売れず、エロかっこいい路線で花開くまでは不遇な時代を味わっています。
ブームの中でもメガヒットしたのはMISIA、宇多田ヒカル、倉木麻衣の三人。いずれも1stアルバムがダブルミリオンを超えています!
今一度、三人の1stアルバムを聴いてみるのも良いかも知れない。
宇多田ヒカルはMISIAの翌年1999年に『First Love』、倉木麻衣はその翌年2000年にアルバム『delicious way』をドロップしています。どれも良いですよね。
不思議で面白いのは、どれもそんなにR&Bに執着していない点。

MISIA作品はアートワークが信藤三雄さんなので、自然に溶け込んでいる人間というイメージが実に信藤さんらしいです。
今作は木に抱かれて眠るMISIAの姿です。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9.5