FIELD OF VIEW 1st Album
FIELD OF VIEW I
ZAIN RECORDS (P) 1995 Being,Inc.
1995年10月10日発売(CD:ZACL-1027)

fov

Produced by B.M.F (Daikoh Nagato)
最高1位・62.8万枚・年間43位

TL

1. セピア
(作詞:浅岡雄也・作曲:多々納好夫・編曲:安部潤)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
シングル『君がいたから』のカップリング。

2. 突然
(作詞:坂井泉水・作曲:織田哲郎・編曲:葉山たけし)
(C) 1995 Be Kikakushitsu.
1995年7月24日発売の2ndシングル。最高位・122.3万枚。
初登場23万、翌週9万でメーカー品切れを起こした模様。
ビーイング的には売れるのは30万枚前後とよんでいたのかもしれない。
ところが、その翌週も翌々週も13万ずつ数字を積み増している。
最終的にミリオンセラーとなったが、同日発売のドリカム『LOVE LOVE LOVE』には敵わなかった。中山エミリ主演の大塚製薬 ポカリスエットCMソング。昨年のDEENの『瞳そらさないで』と同じ作家陣となっている。
テレビ出演も行なっている。


3. 恋が愛に変わってゆくまでに
(作詞:作曲:浅岡雄也・編曲:安部潤)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
コンピューターに精通している浅岡氏のデモを大きく変更することなくアレンジされた。

4. きっと離れていても
(作詞:作曲:浅岡雄也・編曲:池田大介)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
シングル『突然』のカップリング。
遠距離恋愛中の男性の寂しさを歌う。
良い曲だと思っていたが、アルバムに入れてくるとは思わなかった。
というのは、ビーイングの伝統というかカップリングにはチカラ入れてくるんだけど、アルバムには入らないことが多いのです。


5. THINK OF MY SELF
(作詞:浅岡雄也・作曲:多々納好夫・編曲:安部潤)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
アルバムリード曲として、ミュージック・ビデオが制作されている。
歌詞は等身大というか、浅岡さん自身のことなのかな。
サウンドは、やはりギターを押し出した力強い曲。


6. 迷わないで
(作詞:浅岡雄也・作曲:多々納好夫・編曲:池田大介)
(C) 1994 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu
改名前のViewとしての2ndシングル。
田中律子出演 テレビ朝日『目撃ドキュン』テーマ曲。収録されたのは再レコーディングバージョン。


7. Moon Light
(作詞:浅岡雄也・作曲:多々納好夫・編曲:池田大介)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
アルバムの中でも少ないマイナー調のナンバー。
ちゃんと叩けるドラマーがいて、この曲でも叩いてますけど、リズムマシンも使っている。


8. とまどいの季節
(作詞:浅岡雄也・作曲:多々納好夫・編曲:池田大介)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
学生時代の彼女と友達が幸せになっている光景を目の当たりにした主人公の複雑な心境を歌っている。
明るいアレンジと最後のギターソロが、なおさらせつなさを誘う。


9. 明日のために
(作詞:作曲:浅岡雄也・編曲:安部潤)
(C) 1995 Be Kikakushitsu
浅岡雄也作詞、作曲によるバラード。
失った恋に手を振っていく男性の寂しい心情を歌う。
現在の浅岡氏にここまでの高音が出せるのかは、わからないがとにかく綺麗。
ビーイング系は太い声が多いので、こういう声ってそんなに多くないです。
先日取り上げていたミスチルの桜井さんは高音が出るけども、太さは消えてない。
一方浅岡さんの場合、必ずしも声が細いわけではないけど、太い部分をテクニックで消せる人なのかなと思います。


10. 君がいたから
(作詞:坂井泉水・作曲:織田哲郎・編曲:葉山たけし)
(C) 1995 FUJI PACIFIC MUSIC, INC.
最高位・89.7万枚。
フジテレビ系ドラマ 木曜劇場『輝く季節(とき)の中で』(石田ひかり 主演)主題歌という超豪華なタイアップが用意されたデビューシングル。厳密には3rdなんだけど。
君がいたから、ありがとう的な曲ではなく、歌詞に関してはシリアスでリアリティーを追求したものになっています。
救いや結論というものが描かれておらず、主人公にとっての心の支えは、たしかに『君』なんだけど、だからといってそこに依存しているというわけでもない。
歌詞の『心の中に君がいたから』の部分の主語がないんです。そのフレーズの前は『この世界に踊り続けるしかないのか…』ですから。
冷静に現実を直視し、厳しい社会に飛び立って行こうとする主人公のリアルな姿を表現しています。
ZARDファンの間でも時々話題になるのが、坂井さんが書く歌詞の難解さ。そして符割りを無視した、跨いだ言葉の乗せ方。言葉の温度を大切にする方なんですね。
当時アレンジャーが多用していたシーケンサーを大胆に導入し、浅岡雄也の声で勝負した1コーラスめから、リズム隊が入ってきて雄大な盛り上がりを魅せる2コーラス以降と一つの曲でありながら、違った景色を味わうことができる。
コーラス陣も豪華で、坂井泉水(ZARD)・宇徳敬子(Mi-ke)・大黒摩季・川島だりあ(FEEL SO BAD)・生沢祐一(TWINZER)などそうそうたる顔ぶれ。坂井泉水と宇徳敬子が同じ曲でコーラスを入れてる曲は、ほとんどない、おそらくこれだけのはずなのでオタク目線だとかなりのレア曲になります。
めっちゃ期待されてたデビューだったと思われます。売り上げも期待通りのものになりました。


RV



FIELD OF VIEW (フィールド・オブ・ヴュー) の1stアルバム。
彼らは1994年に、メンバー編成同じで、爽やか系バンドViewとしてシングル『あの時の中で僕らは』でデビューしている。半年後に2ndシングル『迷わないで』も出しているが、もちろんそれらはほとんど売れていません。
FIELD OF VIEWへの改名は、起死回生だったのかもしれません。
ちょっとナヨナヨしたイメージだったViewから一変!あのビートルズを彷彿とさせるような颯爽としたスーツ姿にイメージチェンジ。
実質的な再デビュー曲『君がいたから』は、絶対に失敗できないというビーイングの情念のようなものを感じるほど、豪華なコーラス陣を迎え、マネジメント側も豪華なタイアップを持ってきたということかもわかりません。

当時のビーイング系ではめずらしく、彼らは外部の所属事務所に所属していた。
その事務所ボックスコーポレーションは、田中律子や一色紗英、中山エミリ、現在は所属を離れている石田ゆり子、石田ひかりなどを擁したモデル系の事務所である。
今作のエグゼクティブ・プロデューサー千頭啓紀 氏はボックスコーポレーションの代表者。
ビーイングとは他に上木彩矢を共同で手がけていた。

1stシングル『君がいたから』は、ボックス所属の石田ひかり主演ドラマ『輝く季節の中で』の主題歌。
2ndシングル『突然』は中山エミリ主演の『ポカリスエット』CMソング。
というように、見事なコラボレーションで、いずれもミリオンクラスの大ヒットになりました。

前回感想を書いた『DEEN』は多くのシングルが収録されましたが、FOVはView時代の『迷わないで』を除けばシングルは2曲のみ。
驚くほど早くアルバムがリリースされました。
ビーイングとしても流通網を構築し、販売会社ジェイディスクを立ち上げていたため、これまで以上にスムーズにCDリリースが可能になっていたのでしょう。

内容としては、ポップという太い軸はあるものの、DEENほど軽くなくギターとドラムがはっきりしているので典型的なロックバンドという印象。
とはいえ、ボーカリスト浅岡雄也の『ハイトーンボイス』を最大限活かすべく、基本的にはシンプルなアレンジになっている。
大ヒットした『君がいたから』『突然』はさまざまな楽器を使い、派手にアレンジされているがアルバム曲はそれほど派手ではない。

シングルの売り上げから考えると、少し寂しい結果となったものの、62.8万枚という大ヒットとなった。
もう一枚、あともう一枚強いシングルがあればもっと売り上げは見込めたかも知れない。
アルバム曲ながら、スケール感のあるバラード『明日のために』は、浅岡雄也オリジナルソング。
ソングライターとしての才能は、音に厳しいビーイングにあって、認められていたのだろう。

よく、 FIELD OF VIEWとDEENは比較されることがある。
池森秀一の爽やかさと浅岡雄也の爽やかっぽさからくるのか、ビーイング系出身だからなのかよくわからないが、個人的には比較対象とはならない。
池森さんは優しいという言葉が似合い、浅岡さんは力強いという言葉が似合う。
サウンドもFOVは結構太いですし、どちらにもそれぞれ魅力はあると思いますが。
ここのファンがいがみ合う理由がよくわからない。(笑)

ボーカル浅岡雄也の現在はこちら。
https://twitter.com/uyax_asaoka/
この時のメンバー安倍潤は、アルバムのあとのシングルを最後に脱退した。
そののちにMISIAの『忘れない日々』のアレンジを手がけるなど、ミュージシャン・アレンジャーとして名を挙げている。
https://twitter.com/JunAbe_JunAbe2/



個人的評価 ★★★★★★★★☆☆ 8