ZARD 11th & Final Studio Album
君とのDistance
B-Gran RECORDS
2005年9月7日発売(CD : JBCJ-9020)

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Produced by Izumi Sakai
Executive Producer : Daikoh Nagato
最高3位・約14万枚

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1. 夏を待つセイル(帆)のように
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:葉山たけし)
(C) 2005 Yomiuri-TV Enterprise LTD

2005年4月20日発売の40thシングル、『星のかがやきよ』と両表題曲。アニメーション映画『名探偵コナン 水平線上の陰謀』主題歌。
映画にすごく合っていたという印象。
FIELD OF VIEWの『突然』に近いスルメ系メロディーがクセになる。
ただ 自分の気持ちに
真正直でいたいけど
それで人を傷つけることもあるね


2. サヨナラまでのディスタンス
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:葉山たけし)
(C) 2005 Be Kikakushitsu

一昔前のZARDっぽいといえばしっくりきそうなビーイングサウンド。
聴くたびに『愛が見えない』のサビメロディーを思い浮かべてしまう。歌詞は結構キテる。
無意識のまま 鼓動(ハートビーツ)
変わらぬ日常 生活(ライフスタイル)
機械だって疲れる (Broken)
心が無いのに


3. かけがえのないもの
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:小林哲)
(C) 2004 NICHION,INC.

2004年6月23日発売の38thシングル、TBS系『恋するハニカミ』イメージ曲。
スタンダード性が高いバラード。経験値の低いアレンジャーが担当しているけど出来はまずまず。


4. 今日はゆっくり話そう
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:徳永曉人)
(C) 2004 Be Kikakushitsu

2004年11月24日発売の39thシングル、月桂冠『月』CMソング。
コーラスに作曲者、編曲者と上木彩矢さんが参加。


5. 君とのふれあい
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:葉山たけし)
(C) 2005 Be Kikakushitsu

『名探偵コナン』のエンディングにきてもおかしくなさそうなバラード。
終わった恋愛に想いをはせる歌詞ではあるけど、それでもその先を期待してるかのような心情が透けて見える。


6. セパレート・ウェイズ
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:古井弘人)
(C) 2005 Be Kikakushitsu

ZARDの作品の中でもかなり異質で、メランコリックな楽曲。
間奏のトランペットが妙な哀愁を感じさせる。
甦る あの太陽 両腕を拡げて
目をつむり 片脚のまま 立っているみたい


7. Last Good-bye
(作詞:坂井泉水・作曲:多々納好夫・編曲:葉山たけし)
(C) 1995 NICHION,INC. & Be Kikakushitsu

FIELD OF VIEWの3rdシングルとして提供したもの。
編曲者が同じというのもあるでしょうがオリジナルもそうだったように、こちらもUKロックのテイストに仕上がった。


8. 星のかがやきよ
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:葉山たけし)
(C) 2005 Yomiuri-TV Enterprise LTD

2005年4月20日発売の40thシングル、『夏を待つセイル(帆)のように』と両表題曲。読売テレビ系アニメーション『名探偵コナン』オープニングテーマ。
うってかわってギターを絡ませ泥臭さを演出したロックナンバー。声が苦しそう。


9. 月に願いを
(作詞:坂井泉水・作曲:大野愛果・編曲:小林哲)
(C) 2005 Be Kikakushitsu

ZARDとしては初のメルヘンチックなワルツ調のスローナンバー。
ファンにとっては新鮮に感じられたのではないだろうか。
遊び仲間達は 今日も
相変わらず忙しく はしゃいでるけど
私はもう 昔みたいに
心の底から 楽しいとは思えない


10. あなたと共に生きてゆく
(作詞:坂井泉水・作曲:織田哲郎・編曲:小林哲)
(C) 1993 Be Kikakushitsu & UNIVERSAL MUSIC PUBLISHING LLC

嫁いでゆく女性の普遍的な心情を描写したもの。
アレンジに中華の匂いを感じさせるのは元々が、1993年にテレサテンさんのシングル表題曲として提供されたものだから。


11. I can't tell
(作詞:坂井泉水・作曲:栗林誠一郎・編曲:葉山たけし)
(C) 2002 Be Kikakushitsu

元々は前作『止まっていた時計が動き出した』に全く別のアレンジのものが収録される予定でサンプル盤にも収録されていたが発売直前に収録が見送られている。
最後のリフレインが不自然だと思っていたか、機械の妙と一蹴していた。(笑)


12. good-night sweetheart
(作詞:坂井泉水・作曲:徳永曉人・編曲:葉山たけし)
(C) 2005 Be Kikakushitsu

ZARDでこんなにキュートな曲がこれまでにあったかな。
13. 君と今日の事を一生忘れない
(作詞:坂井泉水・作曲:編曲:徳永曉人)
(C) 2005 Be Kikakushitsu

最後は壮大で太陽が沈むかのような悲しい雰囲気を漂わせた曲。
もう繋げない 理性という鎖だけじゃ
自信過剰な二人でさえ もろい部分を持ってる


RV

▼オレンジ色が印象的なアートワーク▼



今年デビュー25周年を迎えたZARD。
これは坂井泉水さんの『遺作』です。
シングル『星のかがやきよ / 夏を待つセイル(帆)のように』が久々に8万枚に迫るヒットになり、アルバムの初動セールスも同水準と健在ぶりを見せつけた。
『遺作』になるなんて思ってる人はいなかったでしょう。自分もそうでした。

ZARDが担ってきたのは、時代に移ろわないポップスの供給でした。
愚直なまでにイメージを守り活動してきたのです。
ライブもテレビ出演も数えるほど、限られた活動範囲の中ではタイアップに寄り添った音楽制作しかなくイメージが重視されるタイアップソングはどうしても優等生でなければなりません。
このへん上手くやってるのは山下達郎夫婦ですよね。

ポップスというフィールドで活動するアーティストへはルックスというかセックスシンボル的な要求は少ないはずですがZARDの場合は少なからずそういう要素を引きずってきました。
持論ですがそういう層のファンは次第にふるいからこぼれてEvery Little Thingとか若いアーティストに流れたと思います。
つまり後期ZARDのファン層はZARDの音楽を好きという人の方が多かったのではないでしょうか。

我々が最後に見せられたのは、生活感のなかった彼女の『生』の部分です。
そう彼女も人間であり、病気にもなるという現実。
壮絶といわれた闘病も空しく遠くへ行ってしまった。

『遺作』となった今作。
ファンにはうれしい新曲の多いアルバムになりました。
『セパレート・ウェイズ』や『月に願いを』はこれまでのZARDにはない引き出しを覗かせてくれた。
提供曲のカバー『あなたと共に生きてゆく』もこの年齢だから歌いこなせる深みがある。
ポップスとしての一定の水準を維持しながらも、アーティストとしての欲求に貪欲になれた作品なのではないでしょうか。
歌詞に『太陽』が多く出てくる。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9