橘いずみ 1st Album
君なら大丈夫だよ -Don't Worry You Can Do It!-
Sony Records Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
1992年6月21日発売(CD : SRCL 2423)

▼カタログ
2018年12月11日発売予定(8CD:DQCL 3471〜3478)REMASTERING / BSCD2 / Sony Music Direct (Japan) Inc.

tachibana_1st

Produced by AKIRA SUDOH
最高-位・約-万枚



1. 君なら大丈夫だよ(You Can Do It!)
(作詞:橘いずみ・作曲・編曲:杉真理)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

同時発売のデビューシングルで本人以外が書いた唯一のシングル。
どういう経緯で杉真理さんの曲に決まったのかは分かりませんが、杉さんは大滝詠一さんのナイアガラの血脈で交友関係が幅広いことで知られます。
あの松任谷さん夫妻ともお友達らしいですし。
こうしてみるとゲストミュージシャンが豪華ですよね。

島村英二(Drums)高水健司(Bass)鈴木茂(Guitars)吉川忠英(Acoustic Guitar)嶋田陽一(Piano B-3)杉真理(Chorus)

2. うまくやろうよ(Let's Get Along Well)
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:嶋田陽一)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

本人作の楽曲です。
その後のイメージとはかけ離れた大衆ポップスを聴かせてくれます。
けれどこういう部分は元々持っていたんだと思います。

嶋田陽一(Keyboards&Programming)鈴木茂(Guitars)杉真理(Chorus)山下恭文(Operation)

3. 今日を抱きしめよう(Live For Today)
(作詞:橘いずみ・作曲:編曲:MARK GOLDENBERG)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

曲の随所にバイオリンがフィーチャーされてるのでユニークな感じに聴こえてしまうんだけども一度聴くとクセになる。
野口明彦(Drums)田中章弘(Bass)松浦善博(Guitars)武川雅寛(Violin)マック清水(Percussion)Mark Goldenberg(Guitars, Keyboards,B-3,Chorus, Composition&Arrangement)岸利至(Operation)

4. Highschool Band
(作詞:橘いずみ・作曲:中野督夫、橘いずみ・編曲:難波正司、TRUNK)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

デビューシングル『君なら大丈夫だよ』のカップリングに収録された。

5. 街を歩こう(Walking On The Street)
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:武澤豊)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

本人作。
ただのポップスシンガーでは終われなかったんだろうね。

小田原豊(Drums)金森佳朗(Bass)武澤豊(Guitars)鳥山信和(Guitars)中西康晴(Keyboards)本田昌生(Keyboards)浦田恵司(Operation)川上進一郎(Chorus&Chorus Arrangement)

6. のぞみ(My Desire)
(作詞:橘いずみ・作曲:間瀬憲治・編曲:武澤豊)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

のちの橘いずみ、というものの片鱗を漂わせる歌詞とサウンド。
小田原豊(Drums)金森佳朗(Bass)武澤豊(Guitars)鳥山信和(Guitars)中西康晴(Keyboards)本田昌生(Keyboards)浦田恵司(Operation)

7. ジェットコースターの夢(Jet Coaster)
(作詞:橘いずみ・作曲:中野督夫・編曲:難波正司、TRUNK)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

戻れない場所にしがみついていたい、と思うことは誰にでもよくあること。
それがどうでもよくなっていく人はきっと普通というか大人なのだろうけど。

野口明彦(Drums, Chorus)東山光良(Bass)松浦善博(Guitars)中野督夫(Acoustic Guitars,Chorus,Chorus Arrangement)マック清水(Percussion)難波正司(Keyboards,Tombo Accordion)山田洋(Operation)

8. 空色のカーテン(Sky Colour)
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:岩崎琢)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

ポップで爽やかで良い曲。アニメのテーマ曲になりそうなイメージ。
こういう普遍的なポップスを続けようと思えばできたと思う。
でもそれをやめたからこそ、橘いずみは本当の輝きを手に入れたのではないだろうか。
しかし歌が上手いなぁ!これってデビュー作だよね?

岩崎琢(Keyboards&Progrraming)浦田恵司(Operation)安田裕美(Acoustic Guitar)バカボン鈴木(Bass)石橋雅一(Oboe)

9. 学校なんてやめてしまった(College Days)
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:MARK GOLDENBERG)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

イントロがものすごく印象的。
数ある橘さんの曲でも初期の尾崎豊さんの曲に色合いが近いと言える曲だと思う。

野口明彦(Drums)田中章弘(Bass)松浦善博(Guitars)マック清水(Percussion)Mark Goldenberg(Guitars,Keyboards,B-3)岸利至(Operation)

10. はじめの一歩(First Step)
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:岩崎琢)
(C) 1992 Sony Music Artists, Inc.

まさにはじめの一歩。
岩崎琢(Keyboards&Progrraming)浦田恵司(Operation)バカボン鈴木(Bass)橘いずみ(Harmonica)




 

ソニー・ミュージックなのかソニー・ミュージックアーティスツなのか、はたまたソニー・ミュージックグループとしての戦略なのか分からないけど、彼女はよくあるソニーの女性歌手の系譜になぞらえて送り出されたのではないかと思う。
古くは種とも子さん、野田幹子さん、90年代では谷村有美さんとか大塚純子さん、近藤名奈さんとかそのへん。のちの、ガールポップ系っていうのかな。

時代背景として90年代初めは80年代に隆盛を極めたアイドルとは異なった、アーティスト寄りの女性アーティストが次々と登場していた。

永井真理子さん(ファンハウス)、GAOさん(バップ)、久松史奈さん(BMGビクター)、井上昌己さん(トーラス)、ZARD(ポリドール・ビーイング)、大黒摩季さん(東芝EMI・ビーイング)久宝留理子さん(Epic/Sony Records)、加藤いづみさん(ポニーキャニオン)佐藤聖子さん(フォーライフ)などレーベルを超えてガールポップは盛り上がりを見せた。
槇原敬之さんがアレンジを手がけた川崎真理子さん(WEA)という人もいましたね。

その流れの中でソニーマガジンズが発行していた音楽雑誌『ワッツイン』の派生として『GIRLPOP』という雑誌を創刊させている。
当然のことながら橘さんも度々取り上げられていた。

今作のプロデューサー、ディレクターは須藤晃さんですが須藤さんの担当作にしては生ぬるい感じがする。
デビュー作ですし橘さんにも、須藤さんにもまだ方向性というものがはっきりしなかったのかな。

次作の『どんなに打ちのめされても』ではどこにでもいそうな、ちょっと可愛い歌の上手い女の子の姿はなくなっている。
ガールポップの人達と同じようなことなんてやめてしまった。

1992年に尾崎豊さんを失くして、須藤さんは彼女に賭けたのではないだろうか。
これ以降の橘いずみ作品はそれくらい情熱を感じるプロデュース。
そんな須藤さんが橘さんを変えていくわけだけど、橘さんに須藤さんの理想像に応えられるだけの才能があったことにはかわりない。
この作品は彼女の成長過程をたどるという意味では興味深い作品といえるし、ポップスという意味で榊いずみに繋がってる作品でもあるのではないだろうか。
進学、就職、上京と新しい環境でもがいてる人々には応援歌的にぴったりの一枚。

個人的評価:★★★★★★★☆☆☆ 7


 

■現在は榊いずみとして活動中
http://sakakiizumi.com/
https://twitter.com/sakakiizumi