大江千里 11th Studio Album
六甲おろしふいた
Epic/Sony Records Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
1992年12月2日発売(CD : ESCB 1340)

▼カタログ
リマスタリング:2019年5月20日発売(Blu-spec CD2 : DYCL 754)
Senri Premium Ⅱ ~MY GLORY DAYS 1989-1992として発売

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Produced & Written by Senri Oe
Co-Producer : Yoji Kosaka
最高5位・12.3万枚

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1. 六甲おろしふいた
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

別れた恋人との再会。
気まぐれなつむじ風のような彼女に心揺ら揺らな男心。

Horn Arrangement:中村哲・E.Guitars:松原正樹・E.Bass:美久月千晴・Drums:青山純・Piano:西本明・Trp:荒木敏男・Trb:清岡太郎・Sax:渕野繁雄・Synth:大村雅朗・Synth Operator:追田到

2. 僕じゃない
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

別れた相手との関係に戸惑いながらも、相手との関係に燃え尽きている男性の複雑な心理。
E.Guitars:佐橋佳幸、松原正樹・E.Bass:美久月千晴・Drums:青山純・Piano:西本明・Synth:大村雅朗・Synth Operator:追田到

3. スーパーマンにはなれない
(作詞:作曲:大江千里・編曲:細海魚)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

アレンジのせいかも知れないけど槇原さんの『No.1』に似てる気がする。当然こちらのほうが先ですが!
E.Guitars:佐橋佳幸・Drums:青山純・Strings:竹内純カルテット・Trp:荒木敏男・Trb:清岡太郎・Sax:山本拓夫・Synth,Piano&Organ:細海魚・Chorus:ミュージック・クリエーション

4. 砂の城
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

東映アストロ 映画『She's Rain』主題歌。
E.Guitars&A.Guitars:今剛・E.Bass:美久月千晴・Drums:青山純・Synth:大村雅朗・Synth Operator:石川鉄男

5. 代々木上原の彼女
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

杉真理さんがコーラスアレンジ、コーラスを担当しているので曲に厚みが出ています。
意外にも肉食男子の一面が覗ける。

Chorus Arrangement:杉真理・E.Guitars:松原正樹・E.Bass:美久月千晴・Drums:青山純・Organ:西本明・Synth:大村雅朗・Synth Operator:追田到・Chorus:杉真理&須藤薫&大江千里

6. 木枯らしのモノクローム
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

『ありがとう』のカップリング。女性コーラス、イントロのAngel Voiceは松任谷正隆さんプロデュースでデビューした麗美さん。
E.Guitars:松原正樹・Drums:青山純・Synth:大村雅朗・Synth Operator:石川鉄男・Chorus:麗美

7. 逢ってしまうなんて
(作詞:作曲:大江千里・編曲:清水信之)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

この曲でも元恋人との再会、こちらは偶然の再会。
もう逢うこともないと思っていたのに逢ってしまうなんて、という歌。
贅沢な気分にさせてくれるサウンドにほっこり。

Electronics Programming & All Instruments:清水信之・Fairlight Operator:田端元・Chorus:EVE

8. 報告
(作詞:作曲:大江千里・編曲:清水信之)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

恋人を自分の田舎に連れてゆくという歌。ユーミンでいうと『Home Townへようこそ』みたいな。
気持ちは分かります、自分の育ったところを相手に見せたいという男は少なくないと思う。

Electronics Programming & All Instruments:清水信之・Fairlight Operator:田端元・Chorus:EVE&大江千里

9. HONEST
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

24thシングル。最高13位、8.3万枚。
結論を出さない別れの歌というか、再会につながっているわかれなのかな。
こういうシリアスな千里さんは好き。ここだけは槇原さん真似できないもの。
ガソリンスタンド こわれたバイク
坂の向こうに落ちてく夕陽 Ah-いつも忘れ物をして生きてた

E.Guitars:松原正樹・E.Bass:美久月千晴・Drums:青山純・Piano&Organ:西本明・Synth:大村雅朗・Synth Operator:石川鉄男・Chorus:村田和人

10. ありがとう
(作詞:作曲:大江千里・編曲:大村雅朗)
(C) 1992 Sony Music Artists Inc.

25thシングル。最高17位、12.3万枚。
オーケストラとの一発録りでレコーディングされたとのこと。
another versionとして『たとえばもっと』がある。
TBS系金曜ドラマ『十年愛』主題歌。
あのドラマというとどうしても千里さん出演シーンの高速回転メリーゴーランドが思い出されますよね。(笑)
その翌年に同じTBSで佐野史郎さんが冬彦さんをやるわけですからね。

Orchestration:大村雅朗・Conductor:蓜島公二

RV

▼リマスター盤発売中▼
歌詞カードはLP版を復刻したカラー仕様




自身最高ヒットになった前作『HOMME』同様、男の恋愛を歌っている。
別れた彼女との歌が多いような気がする。
サウンド面では、超一流ドラマーとして知られた青山純さんが#7,8,10以外で全面参加している。

今回の売り上げは前作の3分に1となり12万枚弱。
シングル『ありがとう』のヒットもあり、楽曲も問題ないクオリティーを維持している。
なぜこんなにも売り上げを落としてしまったのか・・・。

やっぱり考えられる原因は槇原敬之さんの登場だろう。
実際1992年、槇原さんは前年の『どんなときも。』に続き『もう恋なんてしない』をミリオンセラーさせておりアルバム『君は僕の宝物』でもやはりミリオンセラーを手にしている。
『北風~君にとどきますように~』や『冬がはじまるよ』で様子見していた人達が『もう恋なんてしない』で完全屈服してアルバム『君は僕の宝物』で相当数のファンを獲得したと思われる。

ファン層は被ったと思いますし千里さんを捨てて槇原さんに走ったファンもいたでしょう。
このことは誰よりも千里さんが感じ取っていたことかも知れません。
自分に憧れてくれていたアーティストが自分を追い越していったんだもの。
何とも言えない気持ちになったのではないでしょうか。

私はこの話をしつこいくらい書いてますけど槇原さんが悪いとか言うつもりはさらさらないですよ。
商業音楽の世界のお話なので売れたほうが残るのは当然といえるでしょう。リスナーがくだした評価なのでしょうから。

王子様キャラやシリアスな男の姿は真似できないけど、天性の作曲センスがあり、何より受け入れやすい声を持っていた。
槇原さんはその『声』が優しいんだ。
このころの千里さんは声が厳しくなってきており、この作品以降は更に・・・。
槇原さんの歌詞はストレートだし、分かりやすかった。千里さん以上にポップスを追求していたしね。

良い解釈をすれば千里さんが守ったグラウンドでバトンを交代した、といえば綺麗かな。
歌うのが苦しそうになってきていた横浜の大さん橋の最後のコンサート!お土産(?)の栓抜き。
まだ未開封のまま取って置いてある。

2007年のポップス歌手卒業やニューヨーク留学、ジャズへの挑戦と自分なりの生き方を選んだ彼は素晴らしいアーティストだと思います。
千里さんが槇原さんに対してコメントすることはないでしょうけど、千里さんがいたから槇原さんがいるという点は忘れてはならない気がする。

そしていつかまた、もう一度戻ってきてほしい。
ガラガラ声でも何でもいいポップスを歌う大江千里をまた観たい。
それは声が枯れても歌い続ける本家ユーミンを見てきたから。眩しいですよユーミン。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9




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