槇原敬之 - 君が笑うとき 君の胸が痛まないように
槇原敬之 1st Studio Album
君が笑うとき君の胸が痛まないように
WEA MUSIC K.K.
発売元 WEA MUSIC
販売元 ワーナーミュージックジャパン
1990年10月25日発売(CD : WMC3-1)
▼カタログ
紙ジャケット:1998年11月26日発売(CD : WPC7-8528)WMJ
リマスター:2012年11月14日発売(CD : WPCL-11250)WMJ

Produced by KENJI KISAKI
Co-Produced by AKIRA NISHIHIRA
最高48位・17.8万枚

1. ANSWER
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
1991年4月25日に2ndシングルとしてリカットされた。
春夏秋冬ずっと君を守ってゆくという決意を歌ったラヴ・バラード。
Acoustic Piano:西平彰
Drums:江口信夫
E.Bass:有賀啓雄
E.Guitar:今剛
Cello:渡辺等
2. RAIN DANCE MUSIC
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
デビューシングル『NG』のカップリング。
キャリアの初期に生み出された曲で、その頃の槇原さんらしい若さを感じる。楽曲としては完成されていてまさにプロの水準といえよう。
『ズル休み』好きな人は気に入るかも。英語ヴァージョンもあって『Smiling3』あたりに入ってた気がする。
Acoustic Piano:西平彰
Drums:江口信夫
E.Bass:有賀啓雄
E.Guitar:広田弘司
Saxophone::本田雅人
3. 80km/hの気持ち
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
恋人がいる相手を好きになった男性の気持ちを歌っている。
このアルバムに流れるシティ・ポップの風合いが強い。
前奏がサビのバッキングという超黄金ポップス。
E.Guitar:広田弘司
Trumpet:数原晋
4. 12月の魔法
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
タイトル通りのウインター・バラード。
12月が過ぎてもこの魔法は解けないと、恋愛中の高揚感を歌う。
Flat Mandolin:西平彰
E.Guitar:広田弘司
5. 桜坂
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
2000年代に発表されたFという歌手のとても有名な同名別曲があります。
個人的に『桜坂』といえば槇原さんのこの曲なんですけどね。一般的な知名度はあちらです。
ユーミン風に言えば、この歌の中に出てくる君も僕も男だよね。(笑)
女性の荒っぽい優しさなんてないもん。
曲自体は名曲。
Keyboards:西平彰
Fletless Bass Solo:美久月千晴
A.Guitar,E.Guitar:広田弘司
6. CLOSE TO YOU
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
打って変わってTheポップス。
『NG』とか『ANSWER』より全然シングル向きの曲だと思うけど。
小田和正さんの影響を受けているのか『Yes-No』をかなり意識したシティポップス風味。
アマチュア時代から存在しておりそのヴァージョンが動画サイトで聴けるのだけど、大きな変更は感じられない。ただ前奏部でサビメロのフレーズ(プロ版では別のフレーズが入る)が入っていたりとか違うね。
Keyboards:西平彰
Drums:江口信夫
E.Guitar:広田弘司
Percussions:浜口茂外也
7. NG
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
デビューシングル。
Aメロをサビのメロディーにも使うというのはユーミンの得意技でもあります。これってメロディーが良くないとがっかりしたものになってしまいますよね。
デビュー曲の時点でそれをやってのけた槇原さんは既にメロディーメーカーとして秀でていたことがうかがえます。
個人的にこの曲のイントロがものすごく好きなんだよね。
E.Guitar Solo:今剛
E.Guitar:広田弘司
8. FISH
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
別れた恋人との再会を歌う。
相手には新しい恋人ができて幸せになっている。
嫉妬もあるし自分が幸せにできなかったという苛立ちも混在する複雑な想い。
Drums:江口信夫
E.Guitar:広田弘司
Percussions:浜口茂外也
Pan Flute:旭孝
9. 君を抱いたら
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
『NG』同様、洗練されたメロディーが印象的。
軽い打ち込みが90年代なのだと思わせる。
Bass:美久月千晴
A.Guitar,E.Guitar:広田弘司
10. 北風
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
『ANSWER』と両A面の2ndシングル。
冬の夜、雪が降ってることを恋人に教えたい(=喜びを共有したい)という気持ち。
『どんなときも。』のヒットのあと自身でアレンジし直した『北風〜君にとどきますように〜』を6thシングルとして発表している。
余程意に沿わないアレンジだったのだろうか(笑)
自分はこっちのほうが好きだけども。
コーラスにジングルベル的なフレーズが聞こえるからクリスマスに聴いてもいいかも。
A.Guitar:西平彰
E.Guitar:広田弘司
僕が刺さったフレーズはこれ

マッキーの1stオリジナル・アルバム。
この作品は当然『どんなときも。』の前のものですから、知名度も話題性も全くなかったわけですが、『どんなときも。』の大ヒットにより注目され売上を伸ばしました。
アマチュアとプロの境界に制作されたものですが、この時点で既にポップス・シンガーとしての骨格がほぼ出来上がっています。
デビュー前に坂本龍一氏のラジオに送ったデモテープ音源『Half』が番組でフル・オンエアされ同氏から『プロと変わらない』と評価を受けているわけですから、プロになるのは自然の成り行きだったのかも知れません。
槇原さんのアマチュア時代の音源が動画サイトで聴けるけど、ほぼ手直しせず製品になってることを鑑みると坂本龍一さんの言葉は本音だったんだなと思う。『Some Other Day』という曲は千里さんの『塩屋』に似た曲だった。
『Half』のマッキーの声、可愛くて好きなのよね。
プロデューサーは渡辺音楽出版出身の木崎賢治氏。
トライセラトップスとかバンプオブチキンとかと関わりがある方。
共同アレンジャーは西平彰氏。
彼は沢田研二さんのバックを務めたりされていた方であったということからもナベプロつながりで木崎氏の縁で選ばれたのかなと思われます。
アレンジャーとしては宇多田ヒカルさんのデビューシングルでミリオンセラーとなった『Automatic』が特に有名。Tinaとか氷室さんもやっています。
槇原さんはこのアルバムのアレンジには納得していないようだけど、アマチュア最後の槇原さんを西平さんのコーティングで完成形に導いているような気がしました。
ユーミン、小田和正、大江千里など沢山のアーティストから吸収した音楽の魔法を自分の色と融合させて世の中に戻していった。
本来あるべきアーティストの過程が詰まっている作品。
初期の槇原さんの曲を聴くと、歌詞に絵が見える曲が多かったんだなあと思う。
これは80年代頃のアーティストから受けた影響というのも多少なり関係してるかも知れないけどそういう曲が減ってしまった現在では逆に新鮮だったりする。
一年待たずに発表される次作『君は誰と幸せなあくじをしますか』は『どんなときも。』後になるわけですが、一気に洗練されてしまうのです。
個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9
【SINGLE】
1. 『NG』
C/W 『RAIN DANCE MUSIC』
2. 『ANSWER』
『北風』
2016年4月16日初投稿
2023年3月24日再編集
槇原敬之 1st Studio Album
君が笑うとき君の胸が痛まないように
WEA MUSIC K.K.
発売元 WEA MUSIC
販売元 ワーナーミュージックジャパン
1990年10月25日発売(CD : WMC3-1)
▼カタログ
紙ジャケット:1998年11月26日発売(CD : WPC7-8528)WMJ
リマスター:2012年11月14日発売(CD : WPCL-11250)WMJ

Produced by KENJI KISAKI
Co-Produced by AKIRA NISHIHIRA
最高48位・17.8万枚

1. ANSWER
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
1991年4月25日に2ndシングルとしてリカットされた。
春夏秋冬ずっと君を守ってゆくという決意を歌ったラヴ・バラード。
Acoustic Piano:西平彰
Drums:江口信夫
E.Bass:有賀啓雄
E.Guitar:今剛
Cello:渡辺等
2. RAIN DANCE MUSIC
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
デビューシングル『NG』のカップリング。
キャリアの初期に生み出された曲で、その頃の槇原さんらしい若さを感じる。楽曲としては完成されていてまさにプロの水準といえよう。
『ズル休み』好きな人は気に入るかも。英語ヴァージョンもあって『Smiling3』あたりに入ってた気がする。
Acoustic Piano:西平彰
Drums:江口信夫
E.Bass:有賀啓雄
E.Guitar:広田弘司
Saxophone::本田雅人
3. 80km/hの気持ち
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
恋人がいる相手を好きになった男性の気持ちを歌っている。
このアルバムに流れるシティ・ポップの風合いが強い。
前奏がサビのバッキングという超黄金ポップス。
E.Guitar:広田弘司
Trumpet:数原晋
4. 12月の魔法
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
タイトル通りのウインター・バラード。
12月が過ぎてもこの魔法は解けないと、恋愛中の高揚感を歌う。
Flat Mandolin:西平彰
E.Guitar:広田弘司
5. 桜坂
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
2000年代に発表されたFという歌手のとても有名な同名別曲があります。
個人的に『桜坂』といえば槇原さんのこの曲なんですけどね。一般的な知名度はあちらです。
ユーミン風に言えば、この歌の中に出てくる君も僕も男だよね。(笑)
女性の荒っぽい優しさなんてないもん。
曲自体は名曲。
Keyboards:西平彰
Fletless Bass Solo:美久月千晴
A.Guitar,E.Guitar:広田弘司
6. CLOSE TO YOU
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
打って変わってTheポップス。
『NG』とか『ANSWER』より全然シングル向きの曲だと思うけど。
小田和正さんの影響を受けているのか『Yes-No』をかなり意識したシティポップス風味。
アマチュア時代から存在しておりそのヴァージョンが動画サイトで聴けるのだけど、大きな変更は感じられない。ただ前奏部でサビメロのフレーズ(プロ版では別のフレーズが入る)が入っていたりとか違うね。
Keyboards:西平彰
Drums:江口信夫
E.Guitar:広田弘司
Percussions:浜口茂外也
7. NG
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
デビューシングル。
Aメロをサビのメロディーにも使うというのはユーミンの得意技でもあります。これってメロディーが良くないとがっかりしたものになってしまいますよね。
デビュー曲の時点でそれをやってのけた槇原さんは既にメロディーメーカーとして秀でていたことがうかがえます。
個人的にこの曲のイントロがものすごく好きなんだよね。
E.Guitar Solo:今剛
E.Guitar:広田弘司
8. FISH
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
別れた恋人との再会を歌う。
相手には新しい恋人ができて幸せになっている。
嫉妬もあるし自分が幸せにできなかったという苛立ちも混在する複雑な想い。
Drums:江口信夫
E.Guitar:広田弘司
Percussions:浜口茂外也
Pan Flute:旭孝
9. 君を抱いたら
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
『NG』同様、洗練されたメロディーが印象的。
軽い打ち込みが90年代なのだと思わせる。
Bass:美久月千晴
A.Guitar,E.Guitar:広田弘司
10. 北風
(作詞・作曲:槇原敬之・編曲:西平彰、槇原敬之)
(C) 1990 NICHION, INC.
『ANSWER』と両A面の2ndシングル。
冬の夜、雪が降ってることを恋人に教えたい(=喜びを共有したい)という気持ち。
『どんなときも。』のヒットのあと自身でアレンジし直した『北風〜君にとどきますように〜』を6thシングルとして発表している。
余程意に沿わないアレンジだったのだろうか(笑)
自分はこっちのほうが好きだけども。
コーラスにジングルベル的なフレーズが聞こえるからクリスマスに聴いてもいいかも。
A.Guitar:西平彰
E.Guitar:広田弘司
僕が刺さったフレーズはこれ
でも無理に首を
横に振っていたけれど
きっと誰もが みんな
違うとはいえずにいるはず

マッキーの1stオリジナル・アルバム。
この作品は当然『どんなときも。』の前のものですから、知名度も話題性も全くなかったわけですが、『どんなときも。』の大ヒットにより注目され売上を伸ばしました。
アマチュアとプロの境界に制作されたものですが、この時点で既にポップス・シンガーとしての骨格がほぼ出来上がっています。
デビュー前に坂本龍一氏のラジオに送ったデモテープ音源『Half』が番組でフル・オンエアされ同氏から『プロと変わらない』と評価を受けているわけですから、プロになるのは自然の成り行きだったのかも知れません。
槇原さんのアマチュア時代の音源が動画サイトで聴けるけど、ほぼ手直しせず製品になってることを鑑みると坂本龍一さんの言葉は本音だったんだなと思う。『Some Other Day』という曲は千里さんの『塩屋』に似た曲だった。
『Half』のマッキーの声、可愛くて好きなのよね。
プロデューサーは渡辺音楽出版出身の木崎賢治氏。
トライセラトップスとかバンプオブチキンとかと関わりがある方。
共同アレンジャーは西平彰氏。
彼は沢田研二さんのバックを務めたりされていた方であったということからもナベプロつながりで木崎氏の縁で選ばれたのかなと思われます。
アレンジャーとしては宇多田ヒカルさんのデビューシングルでミリオンセラーとなった『Automatic』が特に有名。Tinaとか氷室さんもやっています。
槇原さんはこのアルバムのアレンジには納得していないようだけど、アマチュア最後の槇原さんを西平さんのコーティングで完成形に導いているような気がしました。
ユーミン、小田和正、大江千里など沢山のアーティストから吸収した音楽の魔法を自分の色と融合させて世の中に戻していった。
本来あるべきアーティストの過程が詰まっている作品。
初期の槇原さんの曲を聴くと、歌詞に絵が見える曲が多かったんだなあと思う。
これは80年代頃のアーティストから受けた影響というのも多少なり関係してるかも知れないけどそういう曲が減ってしまった現在では逆に新鮮だったりする。
一年待たずに発表される次作『君は誰と幸せなあくじをしますか』は『どんなときも。』後になるわけですが、一気に洗練されてしまうのです。
個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9
【SINGLE】
1. 『NG』
C/W 『RAIN DANCE MUSIC』
2. 『ANSWER』
『北風』
2016年4月16日初投稿
2023年3月24日再編集