橘いずみ 6th Album
ごらん、あれがオリオン座だよ -Dec. 11th, 1968-
Sony Records Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
1996年3月21日発売(CD : SRCL 3479)

▼カタログ
・ボックス『Izumi works from 1992-1997 ~Sony Music Years Complete Box~』Disc 6(リマスタリング)2019年3月8日発売(CD : DQCL 3471〜3478)Sony Music Direct (Japan) Inc.

tachibana_6th

Produced & Played by Akira Sudoh & Izumi Tachibana
最高19位・約5.2万枚

TL

1. Hello, Hello
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

いきなり歌から始まる。
ちょっと声が太くなってきたかなあと感じた。#10にこの曲のフレーズが出てくる。


2. 深夜急行
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

ロック色の強い橘ワールド。

3. アマリリス
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

1996年2月22日発売の11thシングル。
歌詞にアルバムタイトルが出てくる。
フランス民謡の『アマリリス』のメロディーがリコーダーで演奏されている。
『空になりたい』『Dudada』などに通じる前向きソング。
この曲ね、先生とよくカラオケで歌ったわ。


4. 自分
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

こういう橘さんの曲、好きなんですよ。『砂漠の太平洋』とかと系統は似てません?
スタンダードなメロディーだから聴きやすいかも。


5. ウサギとベルベット
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

橘さんらしい視点から浮き彫りにした無情。
『失格』や『バニラ』ほど激しくないけれど、進化版ともいえるかも。


6. ハヤリスタリ
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1995 Sony Music Artists, Inc.

1995年9月1日発売の10thシングル『真空パック嬢』のカップリング。
川本真琴さんを思い出した。よろしく!あんまり好きじゃない(笑)


7. 退屈
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

パンク調のサウンドに乗せ、本音を吐露。
曲中のおたけびが爽快かな。


8. 真空パック嬢
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1995 Sony Music Artists, Inc.

1995年9月1日発売の10thシングル。

9. 赤鉛筆は葡萄酒の香り
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

歌謡曲テイスト、GSの香りもする。
こういうの聴くと椎名林檎って彼女のフォロワーって気がするんだよね。
個人的に苦手なアーティスト1位は桑田佳祐さん、2位が椎名林檎、3位は・・・思い浮かばない。
椎名林檎は同い年なので、見てきた時代は重なると思います。ましてやヤマハのミュージッククエストに出るような女の子でホリプロだかのオーディションに参加する女。
橘さんが一番売れてた時は中学か高校くらい。聴いてないはずがないと思うわけ。


10. 26-Dec.11th, 1968
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

アルバムタイトル『ごらん、あれがオリオン座だよ』が歌詞に出てくるのは『アマリリス』ですが、実質的なタイトルチューンはこちら。
冒頭に『Hello, Hello』をつぶやくように歌っている。
そののち展開されるのはメランコリックなThe橘いずみの世界。
後半のAメロとサビの合体は圧巻。


11. Dudada
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1996 Sony Music Artists, Inc.

前作同様、最後は前向きな応援歌。
このまっすぐな感じが彼女の持ち味のひとつ。
この曲も先生とよくカラオケでハモりましたね。懐かしい。

女は男にあきれて 男は女になりたがる
でも君の抱えてる 不安はバカげてる
ほら小さな傷 早く治そうと
かさぶたを剥がして 血が滲む


RV

 

随分アーティスト然とし、今まで以上に安定したクオリティーの作品群。
聴いていて、ただただ驚かされる。前作がなんだったんだろう?と思えるのはこちらの出来がすぐれているからかなと。
売り上げは急降下したものの、作品として完成度がかなり高いので通して聴いてほしいおすすめの一枚です。

デビュー時からのプロデューサー、ディレクターの須藤晃さんとは3rdアルバム『太陽が見てるから』より共同プロデュースになりアレンジ、演奏含め二人きりで制作に取り組んできたという。
次作の『TOUGH』(1997年)が最後となるがそちらは生楽器を使い、海外のゲストミュージシャンを多用している。

今作も次作も全く売れなかったわけでもなく、それどころかソニー・ミュージックには橘さんより売れてないアーティストは沢山いたのである。
その後、レーベルをポリスターに移籍して作品を出すのは4年後の2001年の事。
その間約4年ものブランクがありました。
4年ていうと大学に入ってから出るまでの期間に相当し、アーティストにとってはものすごい勇気のいることなのではないでしょうか。
その間、何があったのかは分かりません。ひとつだけ分かっているのは須藤さんと離れたこと。
2001年にポリスターからミニアルバム3枚発売時点でも事務所はソニー・ミュージックアーティスツ。

つまり彼女の活動の停滞は事務所というよりレコード会社ソニー・ミュージックエンタテインメント、砕いて言えば須藤プロデューサーとの関係に何らかの変化があったからなのかなと思うわけです。
須藤プロデューサー絡みでは2004年の尾崎豊さんのトリビュート作『〝BLUE〝 A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI』に参加し、その翌年には結婚し榊いずみとなる。

橘いずみと榊いずみは間違いなく同じ人なのだけど、やっぱり違う人。
橘いずみは須藤プロデューサーがいたから、作り上げることができた存在なのかもわからない。
実際『TOUGH』というアルバムで彼女は一度燃え尽きたのではないだろうか。

榊いずみは独り立ちした『サル』が、愛されたいと願っていた『サル』が本当の愛をみつけて家族を築いた姿。
橘いずみを追いかけてきたファンの人の中には榊いずみが物足りなく感じる人もいるようだ。
でもそんなのいずみさん自身が一番よく分かってるだろう。
そんなことは承知の上で、アーティストとしてではなく人として幸せになりたかったそうではないのだろうか。
それが 彼女を満たすのなら、ファンは受け止めるか離れるかしかない。

街の景色も駅も道路も標識も人の心も時の中で変わってゆくものなんだから。
個人的には応援してきたアーティストが、40歳で亡くなるという体験をしてそれが本当に苦しい出来事として残っているけれど…榊いずみさんは現在も活動しています。
それだけでもファンは幸せじゃないかな。生きてるだけで。ましてや現役で歌ってるなら。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9