橘いずみ 3rd Album
太陽が見てるから-The sun in the sky-
Sony Records Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
1994年1月12日(CD : SRCL 2811)

tachibana_3rd

Produced & Played by Akira Sudoh & Izumi Tachibana
最高4位・11万枚

TL

1. 1982年の缶コーラ
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

前作同様、幕開けはノリノリのロックナンバー。

2. 可愛い女
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

ギターがうなって激しい曲。
Aメロが台詞でBメロ(?)→サビという独特の曲構成に最初は戸惑った。


3. ピストル
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

陽気なトラックに乗せて、台詞のような、ラップのような…
独特の叫びを唱え続ける。


4. ゼッケン5
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

アコースティックで、どこかアンニュイなトラックが印象的。

5. 太陽
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

イントロのハーモニカで橘いずみワールドを確信。
当時の橘さんのリアルな心情なのだろうか。
手に入れたくても手に入らないものへの憧れをつぶやくように、そして激しく歌う。
彼女の作品では欠かせない部類の曲でしょうね。


6. バニラ
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1993 Sony Music Artists, Inc.

1993年9月22日発売の4thシングル。(チャート最高19位、売上約7.2万枚)
スマッシュヒットしたものの、『失格』の延長線上にあるヒット狙いの曲に思える。
ただ、これをシングルにしたというのは冒険とも思えるほどパンチが効いている。
いい加減にしなさい
のぼせてないで
目を覚ましなさい
わきまえなさい
頭を冷やしなさい
なんて何回言われてもわからない
ふざけんじゃないバカヤロウ
やり直したくなんてない
もうたくさんもうたくさん
もうたくさんもうたくさん…


7. ハムレット
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1993 Sony Music Artists, Inc.

4thシングル『バニラ』のカップリング。
サウンドは80'sのロック系に近い感じ。尾崎っぽいといえるかも。


8. ひとでなし
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

ブルージーな泣きのナンバー。
自虐的とも取れる救いのない歌詞が胸に響く。
あの人に言われたよ おまえなんか死んじまえ
自分だけ大事にして 人のこと踏み潰す
地獄まで落ちるはず そう私ひとでなし


9. サルの歌
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1993 Sony Music Artists, Inc.

1993年11月21日発売の5thシングル。
メロディー構成はエルトン・ジョンの『Your Song』を連想させる正統派なバラード。
内省的でありながら、前に進もうとする心理描写が身につまされる人も少なくないのでは。
これが売れなかったのがちょっと不思議なんだよね。
日本人の好きな美メロだしそういうのがもてはやされていた時代だったのに。
ソニーさんの怠慢、宣伝不足だよなぁ。やっぱり。
カップリングの『きまり』もとっても良いんだけどアルバムには収録されていない。


10. 空になりたい
(作詞・作曲:橘いずみ・編曲:橘いずみ & 須藤晃)
(C) 1994 Sony Music Artists, Inc.

前作同様、最後は前向きな応援歌。
このまっすぐな感じも彼女の持ち味のひとつ。
彼女の声は彼女の声と重なるととっても不思議な空気を醸し出すんだ。


RV

 

『失格』がヒットし注目度が上がっていたいずみさん。
前作『どんなに打ちのめされても』から1年を待たずに発表された。
この3rdアルバムより、須藤晃氏と共同プロデュースとなりアーティストとしての道を究めていきます。

須藤晃氏というと真っ先に浮かんでくるのが尾崎豊さん。次が玉置浩二さん辺り。
この二人に共通しているのはやっぱり内面、心に響く歌詞を大切にされているということです。
時々、奇行のようなことが報じられ大きく誤解されている玉置浩二さんはあの山下達郎さんに『もっと評価されていい』的な趣旨のお話しをされていました。
それは大衆の心に寄り添う音楽ともいえ、須藤氏も橘さんにその資質を見いだしたのかも知れませんね。

サウンドは打ち込み主体になったのか軽い。
ドラムの音は打ち込みじゃないほうが良い場合はある。
バラエティーに富んでいるものの前作の延長線上にあり橘いずみというアーティストの基本的な部分が完成された作品なのではないでしょうか。
若干、本当に若干、中島みゆきさんテイストも見え隠れするけども。

ただ暗いだけじゃない、ひねくれてるだけじゃない、愚痴ってるだけじゃない。
前に進もうという意識を捨てていない主人公の姿がここに在ります。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9