今井美樹 Studio Album
retour(ルトゥール)
FOR LIFE RECORDS
1980年8月29日発売(CD: FLCF-31078)

▼カタログ
1996年3月21日発売(CD : FLCF-3630)

re

Produced by 今井美樹・佐藤準・松田直
Executive Producer:市原稔(芸映)北村篤識(NTV Music)

Co-producer:後藤由多加 (FOR LIFE Records)
Management:西澤ひさ子
最高2位・67.3万枚

TL

1. retour
(作詞:今井美樹 作曲:柿原朱美 編曲:佐藤準)
(C) 1990 日本テレビ音楽
フランス語で帰る、戻る、再起を意味するタイトル・チューン。
ドラム:青山純、ベース:美久月千晴、ギター:今剛、マニピュレーター:浦田恵司、水島康貴

2. Sol y Sombra ~ソル イ ソンブラ
(作詞:岩里祐穂 作曲:松本俊明 編曲:佐藤準)
(C) 1990 フジパシフィック音楽出版

ボサノヴァ風味の緩いバッキングに乗せて伸びやかにナチュラルに歌う。ユーミンぽいかも。
ドラム:青山純、ベース:美久月千晴、ギター:今剛、マニピュレーター:浦田恵司、水島康貴

3. カ・ケ・ヒ・キ・27
(作詞:今井美樹 作曲:編曲:佐藤準)
(C) 1990 日本テレビ音楽
今井美樹流ポップスの典型的ナンバー。
ドラム:山木秀夫、ベース:佐藤準、ギター:今剛、是永功一 マニピュレーター:浦田恵司

4. 雨にキッスの花束を
(作詞:岩里祐穂 作曲:KAN 編曲:佐藤準)
(C) 1990 日本テレビ音楽
日本テレビ系系アニメーション『YAWARA』テーマ。
前の曲同様、今井美樹流ポップスの典型。
作曲を担当したのは若き日のKANさん。(この年、彼は『愛は勝つ』を放っている)

ドラム:山木秀夫、ベース:美久月千晴、ギター:今剛 マニピュレーター:浦田恵司

5. もっと もっと もっと
(作詞:岩里祐穂 作曲:上田知華 編曲:佐藤準)
(C) 1990 日本テレビ音楽

ドラム:青山純、ベース:美久月千晴、ギター:今剛、マニピュレーター:水島康貴

6. 幸せになりたい
(作詞:作曲:上田知華 編曲:佐藤準)
(C) 1990 日本テレビ音楽
離婚した女友達が全てを捨てて東京にやってする。女同士の友情を明るいバッキングに乗せて歌う。やはりこういう曲は女性に支持されたでしょうね。
ドラム:青山純、ベース:美久月千晴、ギター:今剛、マニピュレーター:浦田恵司、 コーラス:上田知華

7. 去年は、8月だった
(作詞:麻生圭子 作曲:MAYUMI 編曲:佐藤準)
(C) 1990 芸映音楽出版
作曲を担当したのは麗美の実妹である堀川まゆみ。
ドラム:山木秀夫、ベース:美久月千晴、ギター:今剛 マニピュレーター:浦田恵司

8. 泣きたかった
(作詞:今井美樹 作曲:柿原朱美 編曲:佐藤準)
(C) 1990 芸映音楽出版

ドラム:山木秀夫、ベース:美久月千晴、Eギター:今剛 マニピュレーター:浦田恵司

9. 半袖
(作詞:岩里祐穂 作曲:上田知華 編曲:佐藤準)
(C) 1990 芸映音楽出版
家族のある男性と密かな恋をしている私。
子供と遊ぶ彼を見てしまったときのことを歌う。
けれど彼女は愛し続けると誓う。

コンダクタ: 中谷勝昭、ピアノ:佐藤準

10. 冬のマーケット
(作詞:岩里祐穂 作曲:柿原朱美 編曲:佐藤準)
(C) 1990 芸映音楽出版
以前の今井美樹のテイストを残したナンバー。
ドラム:青山純、ベース:美久月千晴、ギター:今剛、マニピュレーター:浦田恵司

11. 輝く星になって
(作詞:今井美樹 作曲:山口美央子 編曲:佐藤準)
(C) 1990 日本テレビ音楽

山口美央子先生によって紡ぎ出されたどこまでも美しいメロディー。一発録り。
コンダクタ: 中谷勝昭、ピアノ:ギター:佐藤準

12. 新しい街で
(作詞:岩里祐穂 作曲:KAN 編曲:佐藤準)
(C) 1990 芸映音楽出版
エンディングにふさわしいメロウなバラード。
メロディーはKANさんによるもので、アレンジに洋楽テイストを感じる。

ドラム:青山純、ベース:美久月千晴、ギター:今剛、マニピュレーター:浦田恵司

RV



ベストアルバム『Ivory』は『オレンジの河』『野性の風 (Album Version)』『ふたりでスプラッシュ』など若干アイドル歌謡の要素も漂わせている曲があるものの、その後の彼女のイメージにうまく繋がるようにまとめられていたように思う。
アーリーイヤーを総括するという意味でも重要なアイテムが大ヒットとなったあとに発表されたのが今作で、5枚目となるスタジオ・アルバム。

編曲、サウンドプロデュース、キーボードは80年代~90年初頭にかけて特に売れっ子だった佐藤準 氏。
青山純、美久月千晴、今剛といった名うてのミュージシャンが参加しており、サウンドは本格的。
マニピュレーターとして参加している浦田恵司は過去に松任谷由実、みゆき作品のプログラミングを経験している実力派で、その後シンガーソングライター大江千里など数多くのアーティストのプログラミングとしても有名になる。
同じくマニピュレーターとして参加している水島康貴は90年代を代表する女性アイドルグループSPEEDのメインアレンジャーになる。

楽曲は主に女性作家を起用している。
その後の今井作品において欠かせない存在になる上田知華、柿原朱美に加えMAYUMI(堀川まゆみ=松任谷正隆プロデュースでデビューしたシンガー麗美の姉)、そして美しいメロディーに定評がある山口美央子が提供。
男性陣は駆け出しのシンガーソングライターだったKANが2曲、プロデューサー佐藤準が1曲を提供。
全体を通して聴きやすいメロディー、アレンジとなっているので時代や流行に囚われないエバーグリーンかつ良質な作風といえるのではないでしょうか。
カフェで流れていても邪魔にならないナチュラルな印象。

とにかく捨て曲が本当に少なくて・・・・そういう意味ではユーミンの世界観に近いような気もする。
一発録りの『輝く星になって』はどこまでも美しいメロディー(山口未央子先生)だし『新しい街で』はKANが紡ぎだした極上のメロディーを活かすアレンジが天才的。

このアルバムも1990年で60万枚に迫る売り上げとなり、翌年のアルバム『ジュビア』ではミリオンに迫る特大ヒット!そして代表曲のひとつ『PIECE OF MY WISH』で初のミリオン獲得となっていく。
布袋さんが全て書くようになった辺りからは全く聴いていませんが、『retour(ルトゥール)』『Lluvia(ジュビア)』きっとこの時期が一番素敵です。
布袋さんの曲と彼女の『声』の相性は微妙だと思います・・・
ましてや布袋さんが付けた歌詞なんて歌われても聴きこみたくないよね、商売っ気がある割に彼はそんなことにも気付かないの?
情熱的に歌える歌唱力もなく、それが魅力的で同世代の女性に支持されてきたというのに。
公私混同が悪く作用した例と言ってもいいと思います。
人を苦しめた果てに掴んだ夫婦の幸せは大切にしてもらいたいですが、アーティスト今井美樹の魅力を蔑ろにしたのは布袋さんです。
私が最後に手にした今井さんのアルバム『Love of My Life』は、布袋さんがサウンドプロデュースでしたが(上田さんの曲も入っている)スペシャルサンクスにKUMIKO YAMASHITAってあるんですよ。
後から思うと怖いですよね。
ちなみに山下久美子さんの『声』と布袋さんの曲の相性はものすごく合ってました。

アートワークやインナーの写真を見ていて思ったのだけど、ZARDはもしかしたら今井さんからインスパイアされてる部分があるかも知れないなんて思いました。

個人的評価:★★★★★★★★☆☆ 8点