麗美 Best Album
REIMY BRAND COMPLETE(レイミー・ブランド・コンプリート)
日本コロムビア
2005年5月18日発売(CD : COCP-33184)
special thanks : 雲母音楽出版

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Produced by Masataka Matsutoya

TL

1. 愛にDESPERATE
(作詞:作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

デビュー曲。1stアルバム『REIMY』収録。
薬師丸さん風味のコテコテの歌謡曲ですがボーカルのせいか新鮮さを感じさせる。『私エッチね』と聞こえる歌詞がツボ。
1989年に西村知美さんがシングルとしてカバーし発表している。(編曲は新川博)


2. 何もいらないから
(作詞:作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

『愛にDESPERATE』のB面。1stアルバム『REIMY』収録。
今は死語かも知れませんが、シティポップス by FUN HOUSE的な・・・(笑)そんな感じです。
イントロで杉山清貴さんとか稲垣潤一さんがちらりと見えちゃうんだわ。


3. ノーサイド
(作詞:作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

1stアルバム『REIMY』収録。
今やユーミン自身の曲として、多くの人が知る楽曲、名曲ですね。
どちらも松任谷正隆さんアレンジなので、構成上の大きな違いはありません。
僕はどちらも好きですがイントロの音色はユーミン版のほうがいいかな。機器の進化というのもあるかも。ユーミン版では部分的に歌詞が変わっている。


4. 霧雨で見えない
(作詞:作曲:松任谷由実 編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 KIRARA MUSIC PUBLISHER

1stアルバム『REIMY』収録。
ボーカルのせいもありますが、こちらは少女の視点のように聞こえる。
ユーミン版は大人の女性の視点に聞こえるんだよね。


5. こごえる心
(作詞:田口俊・作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

1stアルバム『REIMY』収録。
ユーミンの曲でいえば『真珠のピアス』に近いサウンド、アレンジ。
いわゆるソウル寄りのR&Bというか。AORというか。
ユーミンが歌詞を書いていたなら『PEARL PIERCE』に収録されていてもおかしくなかっただろうなと。


6. どんなふうに
(作詞:田口俊・作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

1stアルバム『REIMY』収録。
歌謡曲の香りがするメロディーをアレンジが香り消しになってる。


7. 時のめぐりあい
(作詞:田口俊・作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

1stアルバム『REIMY』収録。
実にユーミンっぽい曲。
宇宙を連想させるアレンジも冒険心あふれておりさすが正隆さんって感じです。
聴いていて、なぜか『未来は霧の中』がリンクされて思い出してしまったよ。


8. 青春のリグレット
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC. & KIRARA MUSIC PUBLISHER

2ndシングル。2ndアルバム『R』収録。
本当にユーミンって凄いなあと思った曲。(1985年の作品『DA DI DA』でカバー)
失恋した女性の超定番ソングとして有名ですが歌詞がいっちゃってます。
『私を許さないで憎んでも覚えてて』と嘯く。
要は『私を忘れるなよ』と念押しする少し嫌味な女です(笑)
それでいて『痛みだけが真心のシルエット』と自分の純真を主張しています。(笑)
ある意味強気な女性の歌(ユーミンが歌うとそう聞こえるだけ?!)なのでユーミン自身が歌うほうがしっくりきます。
アレンジもユーミンバージョンのほうがドラマティックで個人的には好き。


9. 残暑
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC.

1984年9月21日発売の3rdシングル。2ndアルバム『R』収録。
他の曲にもいえますが同じ楽曲で同じ女性目線の歌詞なのに麗美さんが歌うものとユーミンが歌うのではやはり印象が異なります。
アレンジは時代のせい、機器の進化もあり、ユーミンのほうが情緒的。1990年の作品『天国のドア』でカバー。


10. 恋の一時間は孤独の千年
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC.

シングル『残暑』のB面。2ndアルバム『R』収録。
松任谷正隆さんはこの手のアレンジがお好きらしい。いわゆる南国系っていうんですか?
1992年の作品『TEARS AND REASONS』でカバー。


11. ポニーテイル
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC.

2ndアルバム『R』収録。
ユーミンが歌ったらかなり無理がある歌詞です。まさに麗美さんが歌うために書かれた歌詞。
メロディーは当時のユーミンのアルバムにありがちな佳作。


12. 星のクライマー
(作詞:松任谷由実・作曲:REIMY・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC.

2ndアルバム『R』収録。
このコンピレーション収録曲の中では唯一の麗美さん作曲。
歌詞はユーミンが書き、アラスカのマッキンリー山で永遠の星になった日本の有名登山家、植村直己氏に捧げられたもの。
ダイナミックな登山家の最期を『ザイルを空に架けたの』と描写するユーミン、ザイルを空に架けたらおっこちてしまいます。
それが意味するものを考えれば悲しいはずの出来事もドラマチックにさえ感じてしまいます。
麗美さん作曲ではありますが、2003年のカバーアルバム『Yuming Compositions: FACES』で大幅にアレンジを変えカバーしている。
ユーミンが他者の、しかも女性の作曲ものを歌うことは極めて少ないので麗美さんには栄誉なことかと。


13. だって
(作詞:田口俊・作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1984 NICHION,INC.

2ndアルバム『R』収録。フランスシネマに出てきそうなかわいい曲。
この曲を聴き、思わずにやけてしまいました。同時期のユーミンのアルバムにありそうなタイプの曲だったからです。
『忘れないでね』のようなかわいいタイプの曲もユーミンは作っているんですもんね。


14. Time Travelers
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1985 NICHION,INC.

4thシングルで3rdアルバム『PANSY』収録曲。
これは、当時としては最先端のアレンジだったのかな?!近未来的というか。ユーミンでいえば『DA DI DA』あたりかしら。
ユーミンが歌っても不思議ではないし、歌ってるところを容易に想像しやすい楽曲。
コンセプトが『純愛三部作』じゃなければ、『Love Wars』あたりで絶対カバーしてただろうと思う。して欲しかった。


15. パンジーとトパーズのネックレス
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1985 NICHION,INC.

3rdアルバム『PANSY』収録曲。
タイトル通りかわいい曲です。キャッチーなメロディーが耳に残る。
これは、麗美さんのために書いたもので(笑)絶対カバーできないでしょう。(でも怖いもの見たさで今の声で歌って欲しい)
正隆さんのアレンジの中でも特に好き、終わり方が上品。レディーというか。


16. 花びらの舞う坂道
(作詞:田口俊・作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1985 NICHION,INC.

3rdアルバム『PANSY』収録曲。
聖子ちゃんにあげるつもりだったんじゃないか、と妄想します。
とっても呉田軽穂臭がするメロディなのです。


17. ひとちがい
(作詞:作曲:松任谷由実・編曲:松任谷正隆)
(C) 1985 NICHION,INC.

3rdアルバム『PANSY』収録曲。
これはですね、ユーミンでいうと『星空の誘惑』『埠頭を渡る風』のようなライブに冴えそうなナンバーです。
ライナーノーツには90年代に由実さん自身がカバー(レコーディング)しているとの記述。(音源は未発表のまま)
1989年に発表された西村知美さんのシングル『愛にDESPERATE』のB面、カップリングとしてカバーされた。(編曲は新川博)


RV



当然のことながらリアルタイム世代ではありません。
90年前半からユーミンファンになって、その過程で麗美さんを知りたどっていきました。
1984年1月、松任谷正隆さん・由実さんのバックアップ(正確に言えばプロデュース自体は松任谷正隆さん単独)でデビュー。
今作は1984年~1985年頃に松任谷正隆さんがプロデュースした麗美さんの3枚のスタジオアルバム『R』『REIMY』『PANSY』から選曲したベストアルバム『REIMY BRAND』(1986年発売)に数曲を追加したコンプリート盤で、リマスタリングされています。
大手レコード会社が共通して使用する呼称『ゴールデン☆ベスト』シリーズで出たものです。

松任谷由実さんといえば、アイドル歌手への楽曲提供も豊富で、中でも松田聖子さんの一連のヒット曲(呉田軽穂名義)は幅広い世代に受け継がれています。
由実さんが松田聖子さんに提供した最後のシングル(執筆時点)は麗美さんがデビューした1984年に発売された『時間の国のアリス』であり、松任谷夫妻はその後は麗美さんに力を入れている。

由実さんはきっと、高水準で本気の楽曲を惜しみなく彼女に提供したのだと思う。
事実、麗美さんに提供した『ノーサイド』『青春のリグレット』『残暑』は自身がカバーし、スタンダードナンバーとして知られている。
それはつまり聖子さんにあげた曲も本気の楽曲だったということでもあるのでしょう。

1983年にユーミンは『REINCARNATION』『VOYAGER』、2枚のスタジオアルバムを発表し、才能の泉から溢れて止まらない楽曲を次々と送り出していました。(なんと1978年~1981年も同年に2枚のスタジオアルバムを発表しているから4年で8枚も出している)
そんな時期ですから、必然的に麗美さんの楽曲もハイクオリティーになっていったのでしょうね。
ユーミン自身がカバーしていないもので、知名度が低い楽曲も名曲だったりします。

松田聖子さんと麗美さん
前者は典型的な昭和のアイドルで、プロのスタッフが作り込んで作り上げた芸能人。
後者の麗美さんは昭和の普通の女の子で、作り上げなくても天性のイノセンスを感じさせる上品なお嬢様。
シングル数枚とかいうレベルならまだしもスタジオアルバム3枚も担当されていることから、松任谷夫妻が麗美さんで何を表現したかったのか興味をそそられるところ。

正隆さんが著書で少しだけ彼女について触れているのだが、どこかに行ってしまった。と書かれていた。(笑)(追記)

影に隠れてしまいがちな麗美さんの作品群ですが、ユーミン夫妻の歴史をたどる上ではかなりの重要ワークスかも知れない。

夫妻の元から巣立ったあとも地道に音楽を続け(彼女は作曲もするので)、現在は映画音楽やドラマの音楽を中心に活動されています。
近年では、芦田愛菜さんが出演したことで話題になったドラマ『Mother』の劇中音楽、映画『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の音楽をREMEDIOSとして担当しています。

遥か昔ですが、知り会った聖子ちゃんファンの可愛い子に麗美をおすすめしたら気に入ってくれたっけ。

個人的評価 ★★★★★★★★☆☆ 8





松任谷由実特集はこちら!

2004年12月1日投稿
2021年9月5日再編集