Fayray 5th Album
HOURGLASS
YOSHIMOTO R&C / R and C Ltd.
2004年10月22日発売(CD : YRCN-11037)

Produced by Fayray
Executive Producers:Hiroshi Osaki (YOSHIMOTO) & Takeyasu Hashizume (R&C)
Sound Producer:KANONJI
最高7位・4.7万枚

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1. first time
(作詞:作曲:Fayray・編曲:林正樹)
(C) 2004 YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

ジャズ風の洒落た、かつシンプルなトラックに彼女が得意とする自作の英語詩を乗せて歌う。カレン・カーペンターに似た風合いの声です。

2. 願い
(作詞:作曲:Fayray・編曲:小林哲)
(C) 2004 YOMIURI TV ENTERPRISE

2004年2月18日発売の15thシングル。最高22位、2.1万枚。よみうりテレビ・日本テレビ系ドラマ『乱歩R』主題歌。(主演 藤井隆)
このアルバムの傾向としてピアノ、ギターを多用してアコースティックな質感を醸し出している曲が多い。その象徴的なナンバーといえるバラード曲。


3. 最初で最後の恋
(作詞:作曲:Fayray・編曲:小澤正澄)
(C) 2004 YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

アコースティック・ギターで始まるイントロがどうしようもない寂しさを感じさせる。
アレンジを担当したのは90年代にデジタル・ダンス・ロックを展開していたユニットPAMELAH(パメラ)のギタリストで全てのサウンド・プロデュースをしていた小澤正澄。ZARDのヒット曲『愛が見えない』の作曲者であり、AKBグループにも『アイシテラブル』という曲を提供している。


4. feel
(作詞:作曲:Fayray・編曲:高橋圭一)
(C) 2004 YOMIURI TV ENTERPRISE

エレキギターが入ってるので、グルーヴ感も出ている。アルバムの中では賑やかなほう。賑やかといっても地味めなんですけどね。

5. 樅の木 -樹の組曲-
(作曲:Jean Sibelius)
(P) 2004 YOSHIMOTO MUSIC Co., Ltd.
クラシックナンバーのピアノ・インスト。

6. 白い二月
(作詞:作曲:Fayray・編曲:小林哲)
(C) 2004 YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

歌唱から始まる厳かなような感じもするし、とてもせつなくもある曲。
人間が持つ根源的な寂しさに訴えかけてくるような印象の曲。


7. 道
(作詞:作曲:Fayray・編曲:寺地秀行, 窪田博之)
(C) 2002 YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

ブルージーな渋いナンバー。
サビの展開が好き。


8. look into my eyes
(作詞:作曲:Fayray・編曲:徳永暁人)
(C) 2004 YOMIURI TV ENTERPRISE

2004年3月17日発売の16thシングル。最高35位、0.7万枚。よみうりテレビ・日本テレビ系ドラマ『乱歩R』オープニングテーマ。 アレンジを担当した徳永暁人は90年代中頃からビーイングで活動しており、ZARDのヒット曲『永遠』の作曲、編曲者。倉木麻衣やB'zなどのアレンジ担当など経験は豊富。
この曲ではストリンズスとピアノを大胆に取り入れてアレンジしている。


9. living without you
(作詞:作曲:Fayray・編曲:林正樹)
(C) 2004 YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

ピアノを主とした構成。全編英語詞となっている。

10. 口づけ
(作詞:作曲:Fayray・編曲:小林哲)
(C) 2004 TOKAI PACK & YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

2004年10月13日発売の18thシングル。最高26位、1.2万枚。東海テレビ・フジテレビ系ひるドラ『愛のソレア』主題歌。
ドラマの世界観に合わせて書かれたのでしょうか。素朴なメロディーに乗せて歌われるやるせなさが胸に迫る。


11. 愛しても愛し足りない
(作詞:作曲:Fayray・編曲:葉山たけし)
(C) 2004 MediaPulpo

2004年5月26日発売の17thシングル。最高46位、1.1万枚。フジテレビ・関西テレビ系ドラマ『アットホーム・ダッド』(出演 宮迫博之)挿入歌。

12. 名前
(作詞:作曲:編曲:Fayray)
(C) 2004 YOSHIMOTO Music Publishing Co., Ltd.

自身が編曲まで手掛けたピアノを主としたバラード。
アルバム全体に流れる空気感に沿ったエンディング。おそらく、結婚して旅立って行く女性がかつて愛し合っていた人への想いをしたためる歌だと思うけど、女性は、まだ涙を流すほどその人を想っている。
でも彼が知らない新しい名前(姓?)で手紙を出す。
そこにあるのは、やはり言いようのない寂しさみたいなものだったりするがのかなと。






イロモノ歌手から実力派シンガーソングライターへ

90年代に浅倉大介プロデュース、浜田雅功主演ドラマ主題歌で鮮烈なデビューを果たした吉本所属の女性シンガーFayray(フェイレイ)が全曲自作で放った2004年のオリジナル・アルバムです。

サウンドプロデュースはすべてビーイングの関西部門ギザのミュージシャンが中心に手掛けており、トータルで監修しているのはあの長戸大幸氏である。
つまりはFayrayが育てた苗をビーイングが料理したという感じになりますでしょうか。

だからと言ってビーイングお得意のポップな感じではなく、Fayrayというシンガーの魅力を最大限引き出すべく実力派シンガーソングライター風にアレンジされている。
彼女が得意な英語やピアノ演奏もしっかりフィーチャーされている。
どういう縁で?と思われる方もおられるでしょう。この時のレコード会社の社長橋爪さんは、もともとCBSソニーのディレクターで、長戸氏とはTUBEや織田哲郎、亜蘭知子、渚のオールスターズなどを通じて仕事をしてきた仲。
吉本の大崎さんが大事にしてる子なんだけど、イメージを変えたいから手伝ってよ、とでも言われたのではないでしょうか。
この頃、吉本とビーイングは浜田雅功の倉木麻衣に関する発言で冷戦状態でしたから、橋爪さんを潤滑油に関係修復したのではないかと妄想。

シングル曲は『願い』『愛しても愛し足りない』『look into my eyes』『口づけ』の4曲で、クラシック曲カバーが1曲。
ほとんどの楽曲はFayray自身の作詞、作曲で構成されており、シンガーソングライターとしての彼女を堪能することができる。
大ちゃんがプロデュースしていた頃は、まるで女版T.M.Revolutionみたいな感じもありましたが、デジタルものとは正反対のアコースティックを基調にしたサウンド作りである。

個人的には暗い歌が好きなほうなので、今作品の持つダークさは心地良かったりします。声も程々に芯があるので癒されます。
コロナ騒動で疲れきったこんな時代にはお勧めしたいですよね。
古内東子ちゃんもだけどこのアルバムも若い子に聴いて欲しいと思うのです。メディアにより否応なく聴かされてきた流行音楽を彼らの標準の音楽経験にしてはいけないと思っていて…

僕も歳を取りました。(笑)説教おじさんみたいだ。
でもね聴く音楽で日々に味わいが出てくるから、訳のわからない人形たちに支配されないでいただきたい。そこに本質はないといえるから。

個人的評価:★★★★★★★★★★ 10