MANISH 1st Studio Album
Manish
ZAIN RECORDS
Distributed by PIONEER LDC→J-DISC
1993年4月17日発売(CD : ZACL 1003)

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Produced by 長戸大幸 (Being)
Sound Produced by 明石昌夫
最高3位・20.8万枚

TL

1. 声にならないほどに愛しい
(作詞:上杉昇・作曲:織田哲郎・編曲:明石昌夫)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

1993年1月15日発売の2ndシングル。最高28位、19.8万枚。テレビ朝日系'93 パリ:ダカールラリー テーマソング。
このプロダクツ自体がスターダストプロモーション、ビーイング、テレビ朝日ミュージックによるものだったので、ミュージックステーションに出演することが多かった。
この曲も同番組で披露され、MANISHを注目させた。
作詞、コーラスを担当したWANDSの上杉昇がシングルのカップリングでカバーしている。作曲者の織田哲郎もネット放送などでカバーしていた。


2. いつか誰かに出逢うため
(作詞:井上留美子・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

シンセを駆使した疾走感のあるキラキラポップス。
明石昌夫さんのアレンジは大袈裟なくらいド派手で爽快で気持ち良い!


3. 素顔のままKISSしよう
(作詞:大黒摩季・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)
(C) 1993 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

1993年2月17日発売の3rdシングル。最高29位、9.1万枚。テレビ朝日系『OH!エルくらぶ』エンディングテーマ。
キーボードとギターを前面に押し出したパワフルなナンバー。
とびきり伸びの良い高橋美鈴のボーカルも良し。 カップリングの『さよならPlastic Girl』(作詞:井上留美子・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)は、大量生産されるプラスティック製品のように型にハマり製造される人生にさよならという歌。サウンドは『いつでも いまでも いつかは』ライクのキュートなポップロックで、個人的に大好きなのだけどアルバム未収録となっている。かなり良い曲です。


4. 君へのメロディー
(作詞:大黒摩季・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)
(C) 1993 Be Kikakushitsu & TV Asahi Music Co.,LTD.

彼女たちにとっては初となるバラード。
高橋美鈴のボーカルがそれまでの曲とは比較にならないほど急成長している。
歌詞は高橋美鈴に歌唱指導した大黒摩季さんによる。コーラスも大黒さん。
ベストアルバム『MANISH BEST Escalation』に収録された。


5. 恋人と呼べないDistance (130 Brand-New Mix)
(作詞:小田佳奈子、すみれ・作曲:すみれ・編曲:明石昌夫)
(C) 1992 TV Asahi Music Co.,LTD. & Be Kikakushitsu

1992年12月に発売された1stシングル。最高49位、2.2万枚。テレビ朝日系『ついておいでよ男たち』エンディングテーマ。
オリジナル・バージョンは、B'zっぽいオケに不安げな高橋美鈴のボーカルが乗っていて、決して悪くはないのだけど本人たちは納得できないとして封印した。
そして、どのコンピレーションにも一切収録されていない黒歴史。
カップリング『ロマン作戦 Go! and Go!』(作詞:大黒摩季・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)もアルバム未収録。


6. 素直になれない
(作詞:井上留美子・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)
(C) 1993 Be Kikakushitsu & TV Asahi Music Co.,LTD.

オーケストラル・ヒットとキーボードをこれでもかというくらい入れたド派手ナンバー。
これぞマニッシュみたいな感じですよね。


7. DREAM AGAIN
(作詞:高橋美鈴・作曲:西本麻里・編曲:明石昌夫)
(C) 1993 Be Kikakushitsu & TV Asahi Music Co.,LTD.

『声にならないほどに愛しい』カップリング。マニッシュのメンバー二人による初のオリジナル・ナンバー。
ライナーノーツによると、六本木のレコーディングスタジオのロビーで高橋美鈴さんが歌詞を書き上げたとか。
キーボードがうるさいくらい(笑)賑やかなアレンジになってます。


RV

90年代初頭当時、中堅のモデル事務所だったスターダストプロモーションはビーイングと組んで次々とアーティストをデビューさせていた。
その中には当時が黒歴史とされている中谷美紀擁するKEY WEST CLUBや宇徳敬子率いるMi-keやZARDなどもいた。
MANISHの二人も元々はセーラームーンの歌を歌ってるようなバリバリのアイドルでしたが、ビーイングブームも相まってアーティスト然とした売り出し方が功を奏し注目を集めていきました。

ボーカルの高橋美鈴、キーボードの西本麻里による二人編成。
同時期にビーイングとナベプロが手掛けていたKIX・Sは編成も同じで女版B'zといわれていましたけども、MANISHはキーボードを駆使したサウンドデザインを展開した。

国民的美少女コンテスト第一回全国大会進出という美貌の持ち主であるボーカル高橋美鈴のボイストレーナーは大黒摩季でしたので、大黒摩季の歌唱に似ていたりします。
アイドル出身とは思えないほど伸びやかで豊かな声量、ハイトーンは青空のような気持ち良ささえ感じさせます。ビーイング歌手では相当上手いほう。
キーボードの西本麻里は幼少期からピアノを習っていたので作曲が得意でした。アルバム曲やカップリングはもちろんシングル表題曲もいくつか作曲している。
DEENなんて自作シングルまで2年かかってますけど、西本さんの曲はデビューから2ヶ月後の3rdシングルで採用されています。
二人とも男の子のように身長が高かったので、長戸プロデューサーがマニッシュと名付けました。
ビジュアルがよかったこともあって、積極的にテレビ出演を行い、かなりの回数出演している。

さて、シングル『声にならないほどに愛しい』がスマッシュヒットとなり、次のシングル、そしてこのミニアルバムに繋がりました。
今作がチャート上位に入り、ますます注目されていきます。

『これがManishです』

そんな名刺がわりの1stにふさわしく、実に分かりやすい構成となっています。
サウンドの中心は、これでもかというくらいキーボードを前面に押し出し、そこにサポートのギターが絡んで味付けしてる感じでしょうか。
先ほども書いたように高橋美鈴の勢いのあるボーカルが加わり、マニッシュサウンドを構築しています。
90年代のガールポップを解き明かす意味でも、その系譜の中で外せない作品です。

個人的評価:★★★★★★★★★☆ 9


 

Guest Musicians
Guitars:鈴木英俊、増崎孝司
Chorus:上杉昇、栗林誠一郎、川島だりあ、大黒摩季、岩切玲子、井上留美子

未収録、カップリング
恋人と呼べないDistance (Single Version)
ロマン作戦 Go! and Go!
さよならPlastic Girl